京都駅東の市有地に複合施設、京都市が契約候補事業者を選定

2023年9月27日 06:08

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複合施設の完成イメージ(京都市発表資料より)

複合施設の完成イメージ(京都市発表資料より)[写真拡大]

  • フロア構成の概要

 京都市は、JR京都駅東側の京都市立芸術大学新キャンパスに隣接する市有地(京都市下京区)活用事業で、契約候補事業者に大阪ガス都市開発、京都信用金庫、龍谷大学で組織する「共創HUB京都コンソーシアム」を選んだ。同コンソーシアムは商業施設、料理学校、アートギャラリー、学生寮、マンションなどで構成する複合施設を提案している。

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 京都市が活用しようとしている市有地は、広さ約4,000平方メートル。崇仁地区に整備され、10月から移転する京都市立大学新キャンパスの南側に位置する。同コンソーシアムは60年間の土地貸付を受けて複合施設を整備する計画。貸付希望価格として年2,470万円を提案した。

 複合施設は8階建て延べ約1万3,000平方メートル。1、2階に京都信用金庫のスタートアップ企業支援拠点、料理学校の「ル・コルドン・ブルー」、アートギャラリー、日本インド文化経済センター、カフェ、コンビニなどを予定。3、4階に龍谷大学の教室、多目的ホールなど、5、6階に交流型学生寮、7、8階に交流型賃貸マンションの入居を計画している。憩いの場となる中央広場の設置も予定している。

 京都市は事業者を公募し、同コンソーシアムなど応募3事業者の計画を有識者や地元関係者らで構成する選定委員会で審議してきた。その結果、同コンソーシアムの計画をSDGs(持続可能な開発目標)、文化都市京都の実現に最も期待できるなどとして契約候補事業者に選んだ。

 崇仁地区は京都駅の東に広がる約27ヘクタール。京都駅から歩いてすぐの1等地にありながら、かつては狭い路地に老朽化した木造住宅が密集するなど開発が遅れていた。京都市は西京区の京都市立芸術大学キャンパスを移転し、1等地にふさわしい姿へ変えようとしている。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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