飲食業の倒産件数、1~7月は前年から約8割増 新型コロナ関連の倒産が急増

2023年8月8日 08:20

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 東京商工リサーチが2023年1月から7月度における飲食業者の倒産動向を発表。新型コロナ関連の倒産件数が急激に増加しており、過去最高の倒産件数を更新するペースとなっていることが分かった。

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■7カ月連続で前年同月比50%増以上が続く

 7日、東京商工リサーチが2023年1月から7月度の「飲食業の倒産動向」調査を発表した。同期間における負債1,000万円以上となる飲食業の倒産件数は前年同期比78.0%(217件)増の495件だった。

 月別で前年同月を上回ったのは2022年11月から9カ月連続であるのに加えて、23年1月から7カ月連続で前年同月比の50%増以上が続いている。

 全体の中で新型コロナ関連の倒産件数は、前年同期比119.1%(187件)増の344件。倒産件数全体に占める新型コロナ関連の倒産件数割合は80.9%で、1~6月までの67.9%から13.0ポイント増加。前年同期(22年1月から7月)の56.4%から24.5ポイント増加した。

 コロナが鎮静化した中で客足の戻った業態が二極化しているとともに、人件費、光熱費、材料費の上昇が続いており、コストに転嫁できない事業者の倒産が増えている。

■幅広い業種で倒産件数が前年超え

 業種別では10業種中9業種で倒産件数が前年同期を上回った。その中でも食堂・レストラン(倒産件数:125件、前年同期比:111.9%増、以下同じ)、専門料理店(111件、88.1%増)、持ち帰り飲食サービス業(24件、118.2%増)、宅配飲食サービス業(38件、216.7%増)で大きく増加。

 この4業種ほどではないものの、酒場・ビヤホール(105件、52.2%増)、バー・キャバレー・ナイトクラブ(21件、50.0%増)、喫茶店(38件、58.3%増)でも前年同期比で50%を超える増加率となっている。
 
 倒産件数が減少した業種は、すし店(11件、15.4%減)のみだった。

■東京都など36都道府県で倒産が増加

 都道府県別で倒産件数が最も多かったのは東京都の71件。ついで大阪府が62件、愛知県が43件、兵庫県が29件、福岡県が28件、神奈川県が20件、京都府と北海道が15件、千葉県と広島県が14件で続いている。それらを含めて36都道府県で前年同期から増加した。

 前年同期から減少したのは、京都府(倒産件数:15件、以下同じ)、埼玉県(7件)、和歌山県(5件)、長野県(3件)、岐阜県(2件)、沖縄県(1件)、鳥取県(0件)の7府県。前年同期比変わらずだったのは福井県(2件)、香川県(2件)、青森県(1件)、高知県(0件)の4県。

 7月までの月別平均倒産件数は70.7件であり、このままのペースが続いたと仮定すると12月までで約848件になるため、過去最高の倒産件数だった2020年の842件を上回る可能性もある。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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