クレディセゾンなど、商業施設へ最適テナント紹介サービス クレカデータ活用

2022年8月10日 12:24

印刷

クレカデータ活用の新サービスの仕組み(Finatextホールディングス発表資料より)

クレカデータ活用の新サービスの仕組み(Finatextホールディングス発表資料より)[写真拡大]

 クレジットカード会社のクレディセゾンと東京大学発ベンチャーでビッグデータ解析のナウキャストは、商業施設向けに最適のテナント情報を提供する新サービスを始めた。クレジットカードデータからそれぞれの商業施設を訪れた消費者の行動を分析し、各商業施設に最適のテナントをランキング形式で提供するもので、第1弾として都市型ショッピングセンター「東急プラザ」のテナント選定に利用された。

【こちらも】True Data、小売業の購買ビッグデータプラットフォームを提供 オンリーワンのビジネスモデルに期待

 新サービスは、クレディセゾン発行のクレジットカード延べ約3,600万人分のデータから、各商業施設を訪れた消費者の施設外での消費行動を分析。どのようなテナントがあれば、施設内で買い物をするのかをはじき出す。その結果を基に各商業施設に最適なテナントをランキング形式でまとめ、商業施設の運営企業に提供する仕組み。

 サービス利用の第1弾となった東急プラザでは、来訪者のクレジットカードデータから嗜好性や商品、サービスの購入対象者像などを絞り込み、運営する東急不動産SCマネジメントに最適なテナントランキングを提供した。東急不動産SCマネジメントは「データ活用でテナント選定の時間が短縮でき、誘致の商談により大きな力を注ぐことができた」としている。

 商業施設のテナント誘致はこれまで、誘致担当者の勘と経験頼りの部分が大きく、知名度の高い人気テナントを誘致したにもかかわらず、思惑通りの集客力を発揮できないこともあったという。

 クレディセゾンなどはクレジットカードデータを活用すれば、その消費者が他でどんな商品を好んで購入しているのかがつかめ、テナント選定時間の短縮とともに、より効果的なテナント誘致が実現できると期待している。(記事:高田泰・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事