雇用が問題か? (1) 日産・トヨタ・ジャガー・ポルシェ・ベンツ・BMW・VWのBEV発売ラッシュ

2020年12月10日 17:06

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 ジャガー・「I-PACE」、ポルシェ・「タイカン」、ベンツ・「EQC」「EQS」「EQE」「EQE SUV」「EQV」、BMW・「i3」「i8」「iX3」「i4」、VW・「ID.4」、日産・「リーフ」「アリア」、トヨタ・「UX300e」、ホンダe等々、世界各国からBEV(純電動車)の発売、あるいは発売予定が相次いでいる。ジャガー・「I-PACE」、ポルシェ・「タイカン」などの評判は現在良いようで、それぞれの分野でEVの良さが認識されてきている。

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 これではテスラのライバルが一斉に登場していることになり、EV市場の切り札がまだ見えてこないようだ。さらには日産・リーフやアリア、ホンダeなど、実用EV車の市場がどのように形成されていくのか、現状では読みにくい。それは、全固体電池などの開発の進み具合で大きく左右されるのであろう。

 EV発売ラッシュの理由は、もちろん排気ガス規制だ。欧州各国がそれに熱心なのは、「クリーディゼル不正」が起きたことにより日本のHVの進出を恐れたことが大きい。HVで先行するトヨタやホンダなどを制し、HVを飛ばしてBEVに一気に移ろうとしているのだ。また中国は、自動車産業を国の大きな柱にしたい意向がある。ただ、エンジン技術においてドイツや日本などに並ぶことは容易でないため、BEVで産業の柱としようと図っている。

 そんな中で、北米市場を主戦場としてきた自動車産業は、いまや世界一の中国市場を無視できない状況で、各メーカーとも中国進出を図っている。しかし、中国では外国企業の出資を50%までと制限し、中国資本と提携することが義務付けされている。そして問題なのは、実質的に技術移転さえも義務付けている状態であり、米中貿易対立の火種となっている。

 日本も他人事でなく、このまま中国への技術移転が続けば、日本が半世紀ほどかかって開発してきた貴重な技術について、数年で「これは中国独自の技術」と言い出しかねないのが中国だ。過去、日本の新幹線車両を「中国独自の技術」として輸出しようとしてきた。中国企業の海外進出も始まっている。こうした中、中国ではVWなどの欧州メーカーが先行している形で、日本メーカーの進出も急がれている。

 近い将来、中国ブランドの世界進出が進むのは明白で、現在のところ、輸出先は発展途上国にとどまっているようだが、値段の安さも手伝って世界市場で競合することが考えられる。その時、品質向上・コストダウンなどの日本の技術が使われることは明白だ。

 日本車は「弟子」と競合しなければならないのだ。その時クルマのEV化を前提とすると、スマート化が主戦場となるのであろう。これでは価格面を考慮すると、近い将来では日本車に勝ち目はないかもしれない。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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