高齢者講習会受けてきた! (2/3) 「予測運転が大事」が抜けている? なぜだろう

2020年5月13日 06:47

印刷

 さっそく発進してコースに合流、「走りながら見ない!止まってから確認しろ!」と初めから注意を受けた。合流点では見通しがあるため、いつものように走りながら手前から安全確認を始めてしまう。しかし、それは確実に停止しないことに繋がるので、しっかりと止まってから確認しろとの教えだった。

【前回は】高齢者講習会受けてきた! (1/3) 運転に必要な「動体視力」「眩光下視力」「視野角」

 たしかに見通しがある場合、事前に確認できてしまうので「一時停止」を無視してしまうような動きになりかねない。これで一時停止違反となり、「形式犯」となってしまった人も多いことだろう。だが「万が一にも事故にならない」ためには、確実に停止するほうが良いのだ。でもそれをきちんとやっていると、後ろからの「あおり運転」を招くように感じてしまうのがご時世かもしれない。

 「カーブは徐行」と教官から指示が出ているのだが、皆さんどうしてもコーナーにさしかかった時、減速が不十分となっていた。言われる通りの「10km/h以下にすること」はかなり苦痛。

 なぜかと考えてみると、いつもは「予測運転」をしているからだ。「視界がない時は徐行すること」と指導されるのだが、なぜか10km/hを超えてしまう。この「視界がない時」が問題だった。それは、教習上のコースは見通しが良く出来ており、コーナーになっているところでも開けている(視界が良い)からだ。

 だから、そこで体が自然と反応してしまう。いつもは「見通しの悪いところは徐行」しているのだが、目の前にある景色は「見通し良好」で、ドリフト走行も可能なくらいなのだ。普段から「見通しの悪さ」を恐れて徐行している人ほど、自然に違和感が出るだろう。「決まり事」として練習しているのではないため、体が反応してしまうのだ。

 その証拠に、実際に「見通しの悪い場所を作ってある交差点」では、自然に確認しようとしているので「徐行、一時停止」がきちんと出来た。

 高齢者講習の実技については、長年運転している人にとって違和感たっぷりな設定だった。しかし、普段から、視野が開けていない道、交差点などは、危険を感じながら運転する訓練をしておいたほうがいいだろう。普段通りの運転感覚だったら、講習会でどこを注意されるのかを考えてみよう。

 そして「なぜ?」を5回繰り返して本当の原因を突き詰め、さらに、現実の交通の場面を考え、自分自身の運転が正しいのかを検証することをお勧めする。結論は「予測運転」が全てとなるだろうが・・・(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

続きは: 高齢者講習会受けてきた! (3/3)  実際の道路と想定が違うのはなぜ?

関連キーワード

関連記事