往年のアメ車「ハマー」がEVピックアップトラックに 5月に初公開へ

2020年2月2日 21:19

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GMC・ハマーEVのティザー(画像: GM発表資料より)

GMC・ハマーEVのティザー(画像: GM発表資料より)[写真拡大]

 米GMグループは1月30日、GMCブランドより「ハマーEV」を5月20日に初公開すると明かした。

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 ハマーは、1992年にGMの大型SUVブランドとして活動を始めて以来、軍用車のような重工ボディと実用性の高さなどを特徴とし、米国だけでなく日本でのアメ車ファンの支持も集めていた。2010年2月には、GMが中国へのハマーブランド売却を計画したものの、中国政府から買収を認められず失敗に終わった。この影響もあり、2010年5月にハマーはブランドとしての活動を停止していた。

 今回のGMの発表により、ハマーシリーズは10年ぶりの活動再開となる。最新モデルはGMのSUV・ピックアップトラック部門のGMCから発売予定となる。形式はEV(電気自動車)であり、ピックアップトラックのモデルを採用。最大出力は1000馬力に達し、0-100km/h加速は3秒と高級スポーツカー並みのスペックを持つ。

 現代の環境に配慮しながらも、往年のハマーが見せていた迫力をスケールアップしたような走りが期待できる。従来のハマーは大型でハイパワーである反面、燃費性能の悪さを指摘する声も多かった。しかしEV化により、往年のモデルよりも効率の良い走りが期待できる。

 ハマーEVは、GMの生産拠点である米ミシガン州デトロイトのハムトラミック工場で製造予定。GMはハマーEVの生産などに備え、同工場をEV向けに作り直すことを決めており、投資額は22億ドル(約2400億円)にわたるという。納車は2021年秋ごろを予定しており、価格は現時点で未公表。

 米国では、フォードやテスラなどが相次いでSUVやピックアップトラックモデルのEV生産を計画しており、GMもそれに追従した形といえる。従来のイメージを思わせる迫力を残しながらも、現代の環境にフィットしたニューモデルに生まれ変わるハマーEV。5月の発表を楽しみにするフォンも多いことだろう。

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