JR東日本などの高架下商業開発、日比谷オクロジが2020年初夏オープンへ

2019年9月3日 21:45

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日比谷オクロジの完成イメージ(JR東日本発表資料より)

日比谷オクロジの完成イメージ(JR東日本発表資料より)[写真拡大]

  • 日比谷オクロジの完成イメージ

 JR東日本はJR東海と協力し、東京都千代田区のJR有楽町駅から港区のJR新橋駅間の高架下を商業空間「日比谷オクロジ」として再生し、2020年初夏に開業する。明治時代に建造され、100年の歴史を持つレンガアーチの高架下が、都心の新たなにぎわいの場所に生まれ変わる。

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 商業空間として再生されるのは千代田区幸町の約300メートルの区間で、JR山手線、京浜東北線、東海道線と東海道新幹線の高架橋。広さはJR東日本とJR東海の所有地を合わせて約1万平方メートル。JR東日本が3ゾーン、JR東海が1ゾーンの計4ゾーンに分けて開発する。

 出店する店舗は飲食店、物販店など約60店舗となる見通し。運営はJR東日本都市開発がJR東日本開発エリア、東京ステーション開発がJR東海開発エリアを受け持つ。店舗などの延べ床面積はJR東日本開発エリアが約4,500平方メートル、JR東海開発エリアが約900平方メートルとなる。

 このうち、JR東日本開発エリアは新しいスイーツや素材にこだわった逸品を集めた「食物販・雑貨・ファッションゾーン」、高架下らしく気軽に通える飲食店やカフェを集める「飲食ゾーン」、さまざまなスタイルのバーと上質な食体験を提供する「大人のナイトタイムを楽しめるゾーン」が設けられる。

 現場は東京を代表する繁華街の銀座エリアと日比谷エリアに囲まれている。JR東日本は深いこだわりの店舗と100年の歴史が潜む場所を表現するため、名称の「オクロジ」に銀座や日比谷の奥という立地と路地という言葉を掛け合わせてひそかな穴場感を込めたとしている。

 レンガアーチの高架は明治時代末の1910年から使用を始めている。レンガ色の外壁は往時をしのぶ街のシンボルの1つで、JR東日本は日比谷側に5カ所の出入り口を設け、街に開かれた高架下として回遊性を持つ商業空間とする。さらに、レンガアーチの美化にも努め、次の100年も高架が地域のシンボルとなるようにする。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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