ヤマトとロジサード、中国でEC企業向けに自動搬送ロボ活用の物流サービス

2019年8月17日 21:07

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 ヤマトホールディングス傘下の中国・雅瑪多国際物流有限公司(以下、YIL)は、ロジザードのグループ会社である中国・龍騎士供応鏈科技(以下、ロジサード)と連携し、上海ロジセンターにおいて自動搬送ロボットを活用した物流サービスを、中国のEC事業会社向に提供開始した。

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 自動搬送ロボットの導入により、人員の増加や品質の低下を招かずに出荷作業を行い、急拡大する中国のEC市場や、作業人員の不足、人件費の高騰などに対応する。

 中国では、国外の取引も含めてEC市場が急拡大している。キャンペーンなどによって出荷量が急増したときには、これまで人手を増やして対応をしてきたが、一時的な増員では出荷作業の品質にばらつきが発生することから、常に一定の品質を保つことが課題となっていた。また日本と同様に、人手不足や人件費の高騰も課題となっており、物流業者には、これらの問題に対して中長期的な取り組みが求められている。

 YILは、ロジサードが中国企業向けにOEMで提供するWMS「e-倉管」と、現地企業が提供する自動搬送ロボットを組み合わせて、これらの課題に対応する。

 出荷作業の大半は、商品のピッキング作業と、入荷時に商品を保管棚へ運搬や格納する作業が占める。これらの作業を自動化することで、作業効率が従来と比べて約3倍にアップしたという。これにより、キャンペーンなどによる出荷量の急増においても、新たに人員を確保することなく、高い品質を維持しながら出荷サービスを提供することが可能となった。

 YILは今後、EC事業に限らず、店舗納入型のビジネスや、現在の物流システムに課題を抱える企業に対してサービスを提供する。また、より多くの顧客ニーズに対応するため、AI(人工知能)や自動化設備を積極的に導入し、高品質の物流サービスを中国で展開する予定だ。(記事:まなたけ・記事一覧を見る

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