6月の建設工事受注、3カ月連続でマイナス 公共工事増も民間工事減

2019年8月2日 11:37

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 国土交通省の発表によると、6月の建設工事受注総額は約1兆1,907億円となり、民間工事の減少などを受けて、3カ月連続でマイナスとなったことが分かった。

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■受注総額が3カ月連続でマイナスに

 7月31日、国土交通省が6月の建設工事受注動態統計調査(大手50社調査)を発表した。6月の受注総額は前年同月比4.2%減の1兆1,907億4,100万円となり、3カ月連続で前年同月比マイナス。また4~6月の累計は2兆7,501億1,200万円で、前年同期比12.9%減となっている。

■民間工事も3カ月連続でマイナス

 このうち、民間工事は前年同月比4.7%減の8,683億3,800万円となり、全体と同様に3カ月連続でマイナス。民間工事のうち、製造業は同46.3%増の3,285億3,400万円、非製造業は同21.4%減の5,398億400万円。

 発注者別では、製造業の他に非製造業の鉱業・採石業・砂利採取業・建設業(前年同月比:43.6%増、以下同じ)のみが増加。その他の非製造業では軒並み前年割れとなっており、特に卸売業・小売業(57.4%減)、金融業・保険業(67.7%減)が大きく減っている。

■公共工事は3カ月ぶりにプラス

 公共工事は前年同月比23.0%増の2,582億8,300万円となり、3カ月ぶりにプラスとなった。公共工事のうち、国の機関は同20.0%増の1,565億4,900万円、地方の機関は同27.9%増の1,017億3,400万円だった。

 発注者別では、国(前年同月比:59.9%増、以下同じ)と都道府県(157.7%増)が増えた一方、国の独立行政法人(27.3%減)と政府関連企業(0.6%減)、地方の市区町村(4.4%減)、地方公営企業(4.4%減)、その他(63.3%減)が減少している。

■海外の建設工事受注は大幅減少

 国内その他は前年同月比7.9%減の448億6,000万円、海外は同73.4%減の192億6,000万円となり、いずれも2カ月ぶりにマイナス。4~6月の累計は、国内その他が前年同期比4.9%減の1,192億9,000万円、海外が同46.1%減の656億5,500万円となっている。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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