3月の派遣時給、上昇続く 最高時給更新も ディップ、エン・ジャパン調査

2019年4月19日 11:40

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「エン派遣」による派遣の平均時給の推移。(画像: エン・ジャパンの発表資料より)

「エン派遣」による派遣の平均時給の推移。(画像: エン・ジャパンの発表資料より)[写真拡大]

 求人サイトを運営するディップとエン・ジャパンが3月の派遣時給を発表し、どちらも上昇傾向を続けており、エン・ジャパンの調査では過去最高の時給となったことが分った。

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■平均時給は12カ月連続で前年同月比プラス

 18日、求人情報サイト「はたらこねっと」を運営するディップが3月の派遣時給データを発表した。3月の三大都市圏(関東、関西、東海)における平均時給は1,480円で前年同月比48円増となり、12カ月連続で前年同月比プラスとなっている。

 また、「はたらこねっと」サイトに掲載された派遣・紹介予定派遣の仕事件数は約13万3,000件で前年同月比25.6%増となった。これは、「4月勤務開始求人への募集強化のために、高時給求人の掲載が増加」したとともに、「働き方改革関連法案の影響により、時給とは別に交通費を支給する仕事件数が増加傾向」にあるという。

 エリア別では、関東エリアが前年同月比62円増の1,573円、関西エリアが同32円増の1,341円、東海エリアが同29円増の1,308円となり、3エリアとも前年同月比プラスとなった。

■WEB・クリエイター系などが大幅アップ

 前年同月比で時給が大きく上がった職種は、その他事務・オフィス系(3月時給:1,517円、前年同月比:9.6%増、以下同じ)、営業・企画営業・ラウンダー(1,636円、6.4%増)、携帯・家電販売(1,411円、8.1%増)、その他WEB・クリエイター系(1,760円、13.1%増)SE・プログラマ(WEB・スマホ系)(2,209円、10.0%増)その他IT・技術系(2,085円、11.5%増)など。

 反対に時給が下がった職種は、医療事務・調剤事務(1,168円、6.3%減)、看護系(2,000円、5.1%減)、試験監督(1,033円、6.1%減)、薬剤師・栄養士・管理栄養士・医療技術者(1,413円、3.7%減)など。

■過去最高の派遣時給を更新

 同日、仕事探しサイト「エン派遣」を運営するエン・ジャパンも3月の募集時平均時給レポートを発表した。3月の三大都市圏における平均時給は1,572円で前年同月比37円増だった。これは10カ月連続で前年同月比プラスになっただけでなく、これまで最も時給が高かった2016年9月の1,571円を上回って過去最高を更新した。

 エリア別では、関東エリアが前年同月比51円増の1,634円、関西エリアが同25円増の1,358円、東海エリアが同37円増の1,360円、こちらも3エリアとも前年同月比プラスとなった。

■看護師、インストラクターなどが大幅アップ

 前年同月比で時給が大きく上がった職種は、OAオペレーター(3月時給:1,792円、前年同月比:11.1%増、以下同じ)、事務的軽作業(1,253円、12.2%増)、営業アシスタント(1,727円、7.1%増)、スーパーバイザー(1,777円、7.7%増)、WEBデザイナー(2,030円、10.1%増)、社内SE(2,243円、9.9%増)、ハード系設計(1,883円、12.0%増)、看護師・准看護士(1,793円、28.7%増)、インストラクター・講師・教師(1,926円、17.6%増)など。

 反対に時給が下がった業種は、金融(その他)事務(1,513円、3.7%減)、デザイナー(ファッション・アクセサリー)・パタンナー(1,463円、4.4%減)、医療事務(1,245円、1.2%減)など。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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