平成の主食変化、米の購入割合半減しパンが肉薄 インテージ調べ

2019年3月14日 11:58

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 インテージの調査によると、食品の購入金額において主食では米が減少する一方で菓子パン・調理パンが伸び、調味料では味噌や醤油が減ってバターやマーガリンなどが伸びていることが分かった。

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■主食の購入金額が半減

 12日、マーケティング・リサーチなどを行うインテージが「平成振り返り企画」として、買い物データ・SCI(全国消費者パネル調査)における主食と調味料の変化を発表した。

 これは1992年(平成4年)から2018年(平成30年)における主食や調味料の購入金額を比較したもので、まず1世帯当たりの1年間の主食購入金額を比較すると、1992年は8万5,879円だったものが2011年には4万2,669円とほぼ半減した。さらに世帯ベースから個人ベースに調査が変わった2012年以降もほぼ横ばいとある。

■米が53%から25%に

 主食内での購入比率をみると、1992年に最も多かったのは米の53.8%、次いで菓子パン・調理パンの14.0%、食パンの11.3%、カップインスタント麺の3.9%、シリアルの0.5%などとなっている。

 これが2011年になると、米は34.3%まで落ち込み、次いで菓子パン・調理パンの20.9%、食パンの14.5%、カップインスタント麺の7.2%、シリアルの1.2%などとなる。さらに2018年(個人ベース)には、米が25.9%に対して、菓子パン・調理パンが23.3%と迫っている。食パンは14.5%と横ばいで、カップインスタント麺が9.5%、シリアルが3.7%と伸びている。

■そのまま食べられる主食

 購入割合が伸びている、菓子パン・調理パン、カップインスタント麺、シリアルは、いずれも「本格的な調理をしなくても食べられる」ものだ。ただしここ数年の推移では、2015年を底にして米の購入割合がわずかに増えている点も見逃せない。

■和風基礎調味料が10ポイント減

 調味料の購入金額では、1992年は3万2,720円だったのが、2011年には2万3,813円と下がっている。購入比率をみると、1992年には、和風基礎調味料が26.4%、次いでだし・化学調味料が19.7%、バター・スプレッド類が17.5%、洋風基礎調味料が16.7%などとなっている。

 これが2011年にはバター・スプレッド類が22.2%と最も多くなり、次いで和風基礎調味料と洋風基礎調味料がともに19.2%で並び、だし・化学調味料が15.9%となった。さらに2018年(個人ベース)になると、バター・スプレッド類が26.6%、洋風基礎調味料が18.6%、和風基礎調味料が15.6%、だし・化学調味料が13.6%となり、和風基礎調味料が10.8ポイント減少した一方、バター・スプレッド類が9.1ポイント増えている。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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