バニラエア、2019年10月で運航終了 ピーチブランドへ統一へ

2018年12月18日 09:06

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●経営統合によりブランド名は消滅

 格安航空会社(LLC)のバニラエアとPeach Aviationは、両者の経営統合により、バニラエアとしての運航を2019年10月26日(土)で終了すると発表した。バニラエアとPeachは、ANA傘下の格安航空会社として出発したが、格安航空会社の参入が相次ぎ、経営面での強化などを目的として2019年度中をめどに統合を計画していた。今後は、Peachブランドとして運航を継続していく方針である。

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●段階的に便数を減らしPeachへ移行

 現在、バニラエアは日本の国内線と国際線を中心として多数の便を運航している。これらすべての便を一気にPeachに移行することは難しいことから段階的に移行が行われる。運航終了は2019年5月に関西~台北(桃園)から始まり、最終運航便は、成田~台北と福岡~台北便が予定されている。国内線で最多の運航本数を誇る成田~新千歳便も8月末をもって終了する。

●一部路線では欠格期間が生じるケースも

 バニラエアで運航されていた路線は、移行後、Peachとして継続される見込みである。ほとんどの路線において最終運航日の翌日からPeachが就航するが、関西~奄美大島や成田~高雄などの路線においては、2019年10月末より始まる冬ダイヤからの運航再開を計画している。また、那覇~石垣、成田~香港などの一部路線は廃止される。

●アジアにおける競争力の強化を図る

 今回のバニラエアをPeachに統合する目的は、東南アジア地域で増えている格安航空会社の競争力に対抗することにある。特に日本から台湾や香港、中国といった中距離国際線の競争は激しく、日系航空会社に加えて、アジアを支配している格安航空会社(エアアジアやジェットスター)、さらにそれぞれの国の格安航空会社も参入している状態である。バニラエアとPeachはそれぞれが持っている国際線と国内線のネットワークを強化することによって、新規需要の開拓や旺盛な訪日需要の獲得を推し進めていくことを狙いとしている。(記事:speedbird・記事一覧を見る

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