80店舗被災のユニクロは夏物好調も客数減 衣料品・靴小売り7月売上

2018年8月3日 19:19

印刷

 衣料品や靴の小売り各社が7月の売上を発表し、多くの店舗で豪雨や台風により客足に影響があった一方、関東に店舗の多いジーンズメイトは既存店が堅調だったことが分かった。

【こちらも】ネット通販のロコンドが好調、チヨダとABCマートも回復 靴小売り6月売上

■マックハウスは路面店を中心に客数減少

 1日、「Mac-House」「Goalwey」などを展開するマックハウスが、7月の前年比速報を発表した。前年同月比で、既存店売上高が85.8%、客数が90.3%、客単価が95.0%、全店売上高が86.4%、客数が92.6%、客単価が93.3%だった。

 豪雨や台風による休業や営業時間短縮などの影響に加え、全店舗の約3割を占める路面店舗を中心に、大幅な客数減少となった。また、昨年と比べて土曜日が1日少なかったことで3ポイント程度のマイナスにつながったと推測している。なお、7月は出店、退店ともに無く、店舗数は414店。

■ユニクロは夏物好調も客数が前期比マイナス

 2日、ユニクロを展開するファーストリテイリングが、7月の売上推移速報を発表した。前年同月比で、既存店売上高が99.7%、客数が96.7%、客単価が103.1%、直営店とダイレクト販売の売上高が100.0%、客数が97.1%、客単価が103.0%だった。

 期初からの累計では、既存店の客数が101.5%、客単価が104.4%、直営店の客数が101.8%、客単価が104.4%のため、7月の客数が落ち込んでいたことが分かる。月前半は豪雨の影響があったものの、後半は気温が高く夏物商品が好調だったという。一方で、豪雨により約80店舗が被災し一時営業を停止したこともあり、客数マイナスにつながったようだ。

■ハニーズは客数が大幅マイナス

 2日、ハニーズが7月の売上速報を発表した。前年同月比で、既存店売上高が93.1%、客数が92.9%、客単価が100.2%、直営店売上高が94.0%、客数が93.9%、客単価が100.2%だった。

 営業概況でも豪雨や台風、休日が1日少なかったことに触れているが、今期(2018年6月~19年5月)期初となる6月と比べて客単価も微減ながら、客数が大きく落ち込んだことで、売上も大きくマイナスとなった。なお、7月の出店は2店、退店は無く、店舗数は873店。

■ジーンズメイトは既存店堅調

 2日、ジーンズメイトが7月の月次速報を発表した。前年同月比で、既存店売上高が100.1%、客数が97.2%、客単価が103.0%、全店売上高が94.9%、客数が92.6%、客単価が102.5%だった。

 アロハを中心とした開襟シャツ群や、ショルダーやボディバッグ等のバッグ類が好調だったことに加え、インバウンド需要も引き続き堅調で、既存店売上高は12カ月連続で前期比プラスとなった。

 同社は、広島(6店舗)や大阪(8店舗)など、関西や中国地方に店舗はあるものの、関東近辺の店舗が多い(東京:30店舗、神奈川:12店舗、埼玉:9店舗など)ことから、豪雨や台風の影響が小さかった可能性がありそうだ。なお、7月の出店は4店、退店は5店で、店舗数は80店。

■エービーシーマートはマイナスに転落

 2日、「ABC-MART」「SNEAKER SELECT」などを展開するエービーシー・マートが、7月の概況を発表した。前年同月比で、既存店売上高が97.1%、客数が93.5%、客単価が103.9%、全店売上高が97.8%、客数が94.4%、客単価が103.6%だった。

 6月は既存店・全店ともに前年比プラスとなったものの、客数の落ち込みが大きく、7月はともにマイナスとなった。昨年と比べて土曜日が1日少なかった上に、豪雨や大型台風による影響を受けた。なお、7月の出店は3店、閉店は2店で、店舗数は967店。(記事:県田勢・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事