皮まで食べられるバナナが誕生 ともいきBIO社「ともいきバナナ」

2018年4月22日 09:55

印刷

ともいきバナナ。(画像:ともいきBIO発表資料より)

ともいきバナナ。(画像:ともいきBIO発表資料より)[写真拡大]

 福岡県北九州市のともいきBIO社は、独自の製法で作られた『皮まで食べられる』国産バナナ、「ともいきバナナ」の販売を開始した。

【こちらも】日本初のバナナ専用ペン

 日本は世界有数のバナナ消費国である。しかしその99%は、輸入に頼っている。根本的な問題としてバナナは熱帯作物であり、日本は栽培北限ぎりぎり(沖縄などには独自品種の食用バナナ栽培が古くからあることはある)で、大量生産にはまったく向いていないからであるが、ともかく、多くはフィリピンや台湾などからの輸入品だ。

 「ともいきバナナ」の気になる値段であるが、一本877円(税込)と安くはない。販売している場所もあるが、通販の場合は送料が一回あたり1,300円となっている。だが、通常のバナナの糖度が15度程度であるのに対し25度と極めて高く、香りよく、口当たり豊潤で贅沢な一品である、とのことである。農薬不使用のため、皮ごと食べても安心だ。

 ところでどうやって栽培しているかということなのだが、「凍結解凍覚醒法」という特殊な農法を使っているのだという。特殊な溶液に浸した種子をマイナス60度で冷却し、解凍、その工程を経て作られた苗は、耐寒性が付き、寒冷な環境でも育成可能となり、全国で栽培が可能である、とのことである。

 ちなみにこの凍結解凍覚醒法、2018年3月9日に「植物の特性を増強する方法」として特許取得済みであるという。

 なお、バナナの話ではなくなるがこの凍結解凍覚醒法、驚くべきことにはパイナップル、パパイヤ、カカオ、マンゴスチン、カシューナッツなどの栽培、収穫にも成功しており、さらに幅広い適用が可能である、とうたわれている。

 非常に限られるが、ともいきバナナを販売している場所もある。伊勢安土桃山城下町(三重県伊勢市二見町三津1201-1)である。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事