青山学院が箱根駅伝4連覇!往路優勝の東洋大学は総合2位

2018年1月4日 07:29

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■早々に勝負を仕掛けた青山学院

 3日、第94回東京箱根間往復大学駅伝競走の復路が行われた。前日の往路では東洋大学が優勝を果たし、2位の青山学院大学は36秒差でのスタートとなった。青山学院の6区は山下りで絶対の自信を持っている小野田。東洋の今西が先行逃げ切りを図るが序盤はつかず離れずといった落ち着いたレース展開で中盤まで差を縮めることはなかった。しかし中盤から終盤にかけて下りにスピードを乗せ今西をとらえると一気に突き放した。

【往路は】箱根駅伝、終始スキのなかった東洋大学が往路優勝

 ここまでは東洋の酒井監督もある程度は計算通りだったが、勝負が決まったのは7区だった。東洋は7区の渡邊で追いつきたいところだったが逆に青山学院の林に2分30秒以上離され、事実上勝負が決まった。

 東洋のみならず他の大学もこの林に対してはほとんどノーマークだった。そのため序盤からハイペースで入った際には「いずれ失速するだろう」という思いがあったはずだ。しかし最後までそのスピードが衰えることなく、最後は区間新記録をマークするという圧巻の走りで青山学院の4連覇に大きく貢献した。東洋の渡邊は区間3位の好記録を叩き出していたため、東洋が悪かったというよりは青山学院の層が厚かったと言わざるを得ない。

■意地を見せた東洋大学

 8区でも青山学院と東洋の差が開いたため9区、10区は消化レースと言っても過言ではなかった。しかし、ここで東洋は持ち前の「その一秒を削り出せ」というチームスローガンに向かって手を抜くことなく走った。唯一の4年生ランナーの小早川は9区3位の力走を見せ青山学院との差を1分近くつめた。10区小笹は区間賞を獲得して30秒近く詰めた。3位以降を大きく引き離し、意地を見せたと同時に観客に感動を与えた。

 来シーズンの青山学院も強いチームだということを証明できた一方、東洋も「いい勝負ができるのではないか」という期待をにじませた。

■箱根駅伝の見どころ

 今年の箱根駅伝も青山学院の強さが光った大会だった。しかし箱根駅伝の見どころは優勝争いや記録だけではない。沿道で応援している人達は自分が応援しているチーム以外のランナーが目の前を通っても大きな声で応援する。拓殖大学の留学生ランナー、デレセは前日2区を走ったにも関わらず6区の山下りでチームメイトを応援していた。こういったことがランナーに走る力を与えてくれ、そのランナーたちが見ている者に感動を与えてくれる。全てのチームのランナー、スタッフに「お疲れ様」と言いたい。

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