ネット注文した服の試着ができる「Fittingステーション」、ヤマトが実験へ

2017年12月23日 20:25

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サービス概要。(画像:ヤマトホールディングス発表資料より)

サービス概要。(画像:ヤマトホールディングス発表資料より)[写真拡大]

 ヤマトホールディングスは、ネット上の通販サイト(EC)で注文したアパレル関連商品を、実店舗で試着し、それを購入もしくは返品できるという新たなサービスを開発した。「Fittingステーション」と名付けられたもので、2018年1月4日から、その実証実験が開始される。

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 当今、アパレル産業においてもECによる販売は拡張傾向にある。実店舗を持つブランドや事業者も、平行してECを手がけると言う例が多い。ただし、アパレルというものはものの性質上、「現物を見たい」「試着がしたい」「色やデザインを詳しく確認したい」「イメージに合うかどうかを確かめたい」といったようなニーズが存在する。

 とはいえ、あらゆるアパレルグッズにおいて、実際に消費者の手元に商品を送ってから試着をしてもらい返品に対応する、というのは(実際にそれを行っている業者も既に存在はしているが)難しい側面もある。古い例だと、アメリカの靴のインターネット通販店で、全商品試着・返品を謳い大きな成功をおさめたという話があるが、それは靴なればこそであろう。

 さて問題は、これらのニーズをアパレルという分野においていかにしてECと結びつけるかである。ユーザーの生活導線の上に、実店舗を用意することが望ましい。そこでヤマトが考案したのが、「Fittingステーション」だというわけだ。

 「Fittingステーション」は現実に存在する店舗である。注文された商品を保管し、試着スペースを設け、決済、受取、返品にも対応する。もちろんスタッフが常駐する。基本的には、EC上での注文の際に、このステーションの利用を申請し、どこのステーションに商品を送ってもらうか依頼する、という形になる。

 なお、1月4日の実証実験開始段階から、構想されている全てのサービスが全て実施開始となるわけではないので、その点はご留意を頂きたい。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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