東北電力、宮城県仙台市・西仙台変電所の大型蓄電池システムを運転開始

　東北電力は20日、宮城県仙台市太白区にある西仙台変電所内に大型蓄電池システムを設置し、同日から運転を開始したと発表した。

　本システムは、一般社団法人新エネルギー導入促進協議会が公募した「平成24年(2012年)度大型蓄電システム緊急実証事業」に採択されたことを受け、2013年11月から設置工事を進めてきたもの。気象条件による出力変動が発生する風力発電や太陽光発電の導入が進むにつれて、周波数が変動しやすくなったことから、その対策として設置された。電力系統に大規模な蓄電池システムを設置するのは日本初の取り組みだという。

　設置面積は約6,000平方メートル。電池はリチウムイオン電池を採用し、出力は2万kW(短時間4万kW)、容量は2万kWh。

　同社では、本システムを使って2017年度まで実証実験を行う。実験では、中央給電指令所から蓄電池の充放電の自動制御を行い、これまで主に火力発電所が担ってきた周波数調整機能を、本システムと組み合わせることで、周波数調整力の拡大効果を検証する。また、再生可能エネルギー導入拡大への効果や、蓄電池の充放電レベル、充放電ロス、寿命なども検証するという。（記事：松本 茂樹・記事一覧を見る）