三井物産など3社、ガーナ沖油田向け大水深対応FPSO傭船事業に参画

2013年9月30日 14:03

印刷

T.E.N.油田の位置図(画像:三井物産)

T.E.N.油田の位置図(画像:三井物産)[写真拡大]

 三井物産、三井海洋開発、丸紅及び商船三井の4社は27日、三井海洋開発が推進しているガーナ沖T.E.N.油田向け大水深対応FPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)の長期傭船事業に、三井物産、丸紅及び商船三井が出資参画すると発表した。3社は同日付で同案件に対する融資契約を締結した。

 同案件は、三井海洋開発がオランダに設立済のT.E.N. Ghana MV25 B.V.社に三井物産、丸紅及び商船三井が出資参画し、傭船先に対してFPSOのリース及び操業・保守サービスを提供するもの。傭船先は英国の石油開発会社であるTullow Oil Plcの子会社で、T.E.N.油田のオペレーターであるTullow Ghana Limited社であり、MV25社は同社と10年間(その後1年毎に最大10年の延長オプションあり)の長期傭船契約を今年8月に締結済み。

 同案件に対する融資は、国際協力銀行(JBIC)、三井住友銀行(幹事行)、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、ING Bank N.V.及びABN AMRO Bank N.V.の協調融資によるもので、JBICにとってはガーナで行うFPSO事業に対する初のプロジェクトファイナンス案件。

 近年、西アフリカ沖合では新規の大規模油田が次々に発見されており、新規FPSOの需要が期待できる。T.E.N.油田はガーナ沖合約60kmに位置しており、オペレーターのTullow Ghana社、Anadarko Petroleum Corporation、ガーナ国営石油会社等の5社のコンソーシアムが保有している。大型タンカーを改造して建造するFPSOは、2016年に完工、同鉱区に据え付けられ、水深約1,500mの海底油田の開発に用いられる予定。

関連記事