富士フイルムのフィリピン「光学レンズ」新工場が本格稼働開始

2013年7月16日 13:37

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新工場の外観(写真:富士フイルム)

新工場の外観(写真:富士フイルム)[写真拡大]

 富士フイルムは16日、デジタルカメラやプロジェクター、監視カメラに用いる高性能レンズの新たな中核生産拠点となるFUJIFILM Optics Philippines Inc.(富士フイルムオプティクスフィリピン)を、本日より本格稼働させると発表した。

 富士フイルムは、デジタルカメラや光学レンズを扱う光学・電子映像事業を重点事業の1つとして位置付け、取り組みを強化している。今回、光学レンズの生産能力増強のため、電力・物流などのインフラが整備されていて、若い優秀な人材が豊富なフィリピンに新工場を設立した。同新工場では、光学レンズの研磨やコーティングなどの加工から組立までを一貫して行う。2012年11月に着工、約7か月間という非常に短い予定工期をさらに短縮し、5月下旬に生産を開始、7月16日より本格的に量産稼働をスタートする。

 新工場には、ガラスレンズの表面をナノオーダーで高精度に研磨する「レンズ研磨機」や、反射防止用多層薄膜を形成する「真空蒸着機」などの生産設備を導入し、デジタルカメラ・プロジェクター・監視カメラの高性能レンズを生産していく。

 今後、段階的に生産設備を増強することで、2015年度には従業員を600人規模まで、生産能力を1800万枚/年まで引き上げ、伸長する光学レンズの需要に対応していく。なお、総投資金額は23億円。

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