OKI、世界初の1台で複数通貨紙幣のリサイクル入出金が可能な外貨両替機を発売

2012年11月15日 12:35

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「RG7外貨両替機」(画像:OKI)

「RG7外貨両替機」(画像:OKI)[写真拡大]

 沖電気工業(OKI)は15日、世界で初めて、1台で複数通貨紙幣のリサイクル入出金が可能な外貨両替機「RG7外貨両替機」を開発し、販売を開始したと発表した。既に複数の顧客での採用が決まっているという。OKIは外貨両替サービスを提供している金融機関、両替事業者、旅行事業者などに向け、今後5年間に国内外で5,000台の販売をめざす。

 近年の海外渡航者の増加に伴い、外貨両替に対する需要は高まっている。しかし、外貨両替サービス業務の機械化は進んでおらず、取引時間が限られる上に人手による取引に時間を要するため、繁忙店舗では対応窓口が混雑する状況となっていた。

 また一部で導入されている外貨両替機は、自国通貨から外貨、または外貨から自国通貨への片方向の両替しか行うことができないことに加え、外貨の出金ではあらかじめ特定の金種を組み合わせた外貨パックしか扱えないなどサービス面での制約があり、市場への普及が遅れていた。

 OKIが今回開発した「RG7外貨両替機」は、大きさや厚さ、材質などの違う128種類もの紙幣を同時に入出金することができ、日本円をはじめドルやユーロといった複数国の紙幣を1台で取り扱うことが可能。従来の外貨両替機の制約を取り払い、自国通貨と外貨の双方向の両替が可能なほか、一度に複数通貨の紙幣の投入を行うことができる。また、外貨をバラ紙幣で出金することができるため、外貨パックと違い必要な金額を指定して外貨両替ができるようになり、顧客利便性が向上する。さらに、入金紙幣を出金に利用する紙幣のリサイクル運用により、入金または出金のみを行う装置に比べ、より効率的な現金運用が可能。

 同商品の導入により、外貨両替サービス事業者などでは既存の外貨両替窓口での業務負荷が低減できるだけでなく、空港やホテルなど利便性の高い場所への拠点拡大やサービス提供時間の延長などが容易となり、取引量の増加も期待できる。

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