日経平均が最高値更新、AIと中東リスク後退が株高けん引

2026年5月22日 17:41

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 22日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に続伸し、終値は前日比1,654円高の6万3,339円となり、最高値を塗り替えた。

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 米国とイランの和平交渉が進展しつつあるとの受け止めが広がり、地政学リスクの後退を好感した買いが幅広い銘柄に及んだ。生成AIへの投資拡大を背景に半導体・AI関連株の上昇も続いており、世界的な株高の波が東京市場を押し上げた。

■中東情勢とテクノロジーの高まり

 株価上昇の背景には、二つの流れが重なっている。一つは中東情勢の緩和期待だ。

 米国とイランの間で戦闘終結に向けた協議が進んでいると伝わり、エネルギー供給の安定化を見越した資金が株式市場に流入した。

 もう一つは米国のハイテク株高だ。前日の米国市場でも主力ハイテク株が軒並み上昇しており、東京市場でもその流れを引き継いだ。

■各市場でのイベント

 為替市場では円安・ドル高の流れが続いている。前日の海外市場では、米新規失業保険申請件数が市場の想定を上回る強さを示し、米連邦準備理事会(FRB)による利下げの先送り観測が浮上した。

 これが米長期金利の上昇を促し、ドル買いにつながった。株高を受けて投資家が積極的に運用リスクを取る動きが広がったことも円売りを後押しし、円相場は一時1ドル=159円台前半まで値を下げる場面があった。

 債券市場では、国内長期金利が上昇基調を維持している。原油価格の高止まりを背景にインフレへの警戒感が根強く、海外投資家による国内債の売り越しが続いた。

 長期金利の指標となる新発10年物国債利回りは2.785%まで上昇し、国債の価格変動リスクを示す指標が約1年ぶりの高水準に達した。日銀審議委員から利上げに前向きな発言が出たことも、金利上昇圧力を高める一因となった。

■二分する今後の見通し

 株・為替・債券の各市場が同時に大きく動いた1日となったが、中東情勢の先行きには楽観と警戒が交錯している。協議の行方次第で相場が再び揺れる可能性は否定できない。

 日銀の利上げペースへの思惑と相まって、市場の神経質な動きはしばらく続くとみられる。(記事:庭田 學・記事一覧を見る

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