6月パート・バイト時給は上昇傾向続く、飲食や販売で人材募集が増加

2025年7月20日 16:35

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 求人サイトを運営する各社が6月度のパート・アルバイトの時給動向を発表。ディップ調査では前年同月比マイナスが続く一方、他の3社では時給の上昇傾向が続いており、特に飲食や販売の職種で引き続き人材募集が増えていることが分かった。

【前月は】5月のパート・バイト時給は上昇傾向、マイナビ調査では初の1300円台に

■マイナビは34カ月連続で前年同月上回る

 14日、マイナビが6月の「アルバイト・パートの平均時給レポート」を発表した。全国平均時給は前年同月比50円増の1,295円となり、34カ月連続で前年同月を上回った。

 地域別では北海道・東北が同118円増の1,207円、関東が同32円増の1,355円、甲信越・北陸が同128円増の1,246円、東海が同86円増の1,263円、関西が同26円増の1,289円、中国・四国が同94円増の1,185円、九州・沖縄が同77円増の1,200円と、全てのエリアで前年同月をうわまをった。

 職種別では、「飲食・フード」が6カ月連続で増加。調査開始以来の最高時給となっており、人材獲得を目的として時給上昇が続いている。また求人件数は前月比0.98倍と微減ながら、前年同月比では1.33倍と増加している。また「アパレル・ファション関連」は前月比1.20倍と急増。夏もの商材セールに対する人材募集が増えているという。

■ディップは9カ月連続で前年同月下回る

 同日、ディップが6月の「アルバイト平均時給調査」を発表。全国平均時給は前年同月比40円減の1,305円となり、9カ月連続で前年同月を下回った。「バイトル」に掲載された求人件数は同11.4%増の約338,000件だった。

 地域別では関東が前年同月比50円減の1,381円、東海が同86円増の1,289円、関西が同23円増の1,313円、九州が同265円減の1,132円だった。

■リクルートは2カ月連続で前年同月上回る

 同日、リクルートの調査研究機関『ジョブズリサーチセンター(JBRC)』が、6月の「アルバイト・パート募集時平均時給調査(三大都市圏)」を発表した。三大都市圏の平均時給は、前年同月比46円増の1,263円となり、調査方式が変わって以来、2カ月連続で前年同月を上回った。

 地域別では、首都圏が同43円増の1,304円、東海が同51円増の1,187円、関西が同51円増の1,226円となり、3地域とも前年同月を上回った。

■エン・ジャパンは2カ月連続で前年同月上回る

 同日、エン・ジャパンが6月の「アルバイト・パート募集時平均時給調査」を発表。全国平均時給は前年同月比36円増の1,238円となり、2カ月連続で前年同月を上回った。

 エリア別では、関東が同36円増の1,351円、東海が同36円増の1,254円、関西が同19円増の1,337円となり、3エリアとも前年同月を上回っている。

 通常は人員募集が落ち着く時期ながら、欠員補充などで急募の求人による時給の上昇傾向が見られた。また人口の少ない地方で、時給を大幅に引き上げる動きが見られるという。

 職種別では9職種中7職種で前年同月を上回った。その中では販売・サービス系が1,337円(前年同月比:55円増、以下同じ)、警備・清掃・設備管理が1,178円(37円増)、営業系が1,464円(38円増)、医療・福祉が1,436円(42円増)、教育・その他が1,440円(151円増)など。運輸・配送・軽作業系のみが1,195円(49円減)で減少し、企画・事務・管理系が1,284円で前年と変わらずだった。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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