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仮想通貨は冬の時代に!?
●利上げと規制強化が逆風!?
ビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)が苦境に立たされている。
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世界的な相次ぐ利上げに加え、米証券取引委員会(SEC)が規制強化を示唆するコメントをしており、緊張感が高まっている。
ビットコインもイーサリアムも19日に約10%以上下落するなど、今後への警戒心が強まっている。
それだけでなく、ロイター通信によると、採掘業者(マイニング)もコスト高により、ビットコインを投げ売りせざるを得ない状況に追い込まれているという。
8月中旬には回復した場面もあったが、やはり仮想通貨の“冬の時代”は続くのか?
●規制強化への警戒
SECは、仮想通貨企業の公開情報の適正化を判断するためのオフィスを設置すると、発表している。
米国・バイデン政権は、デジタル資産の責任ある開発に関する大統領令に署名しており、米国政府も本格的に仮想通貨への規制強化に乗り出している。
SECのゲンスラー委員長は、仮想通貨企業に関して、将来的にはSECと米商品先物取引委員会(CFTC)の両方へ登録する必要性にも言及しており、規制強化の流れは避けられないとの見方がある。
●仮想通貨への逆風は続く!?
8月中旬にビットコインやイーサリアムが上昇した場面があった。その時は7月の米CPIの発表があり、上昇が鈍化したという報道とタイミングが重なったが、はっきりとした理由は分かっていない。
世界的な利上げが相次ぐと、金と同様に金利がつかない仮想通貨は売られる流れになるのは自然である。
コロナ禍以降の仮想通貨の上昇でマイナー(採掘業者)が急増していたが、ロシアのウクライナ侵攻による資源高などから電力価格が高騰し、電力の消費が多いマイニングには不利となる。
競争が激化する中、多くの企業は先行投資によりマイニング機器を購入するなど、低金利を梃として設備投資をしていた。
だがビットコインの暴落により、債務返済のためにビットコインを売却せざるを得ない業者も多くなっている。収益の改善が見込まれるまで、ビットコインの売却でしのぐしかないという見方もある。
まだまだ仮想通貨が冬の時代を脱するのは先になりそうだ。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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