クラフトビールが、スーパーでも売られ始めていることを知った

2022年4月13日 08:10

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「ブルックリンラガー」(画像: キリンホールディングスの発表資料より)

「ブルックリンラガー」(画像: キリンホールディングスの発表資料より)[写真拡大]

 クラフトビール(地ビール)なる代物を初めて口にしたのは、いま振り返ると四半世紀前になる。1泊の予定で熊本に取材で出かけた時だった。取材先企業の好意で、夕食を馳走になった。そこで「クラフトビールとは、なんぞや」も知らずに喉を通したが、妙に「4社のビールとは違う味だ」という思いを感じたことだけは覚えている。だが以降、飲んだことはなかった。

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 最近になり改めて興味を持ったのは、ビール会社が総じて売り上げ減にある中での各社の独自戦略を知ってからだった。キリンビールホールディングス(以下、キリン)が「クラフトビール」への道を築いた、若きスタッフの物語をHPで読んだ。「専用のディスペンサー(定量吐出する機器)の導入で、クラフトビールが飲める店を8000店まで広げる」という方向性を知った。

 四半世紀前の熊本でのクラフトビールの味を思い出してみたい、という衝動に駆られ熊本のクラフトビールメーカーを調べてみた。熊本クラフトビールという企業を知った。果たしてかつて味わったメーカーかどうかは、定かではない。

 だがHPには「チェコのビール職人から指導を受け、ドイツ・チェコ産の麦芽を使用し副原料を一切使わない麦芽100%のビール。阿蘇山の伏流水や湧水など豊富な地下水を仕込み水にしている」とあった。いかにも美味しそうではないか・・・

 クラフトビールの多くがアマゾンなどで購入できると知ったが、キリンに以下の2点を問い合わせた。

 「そもそもクラフトビールが登場したのはいつ頃か。その背景は」
 「私の家の周辺徒歩15分以内にはスーパーが4店あるが、御社のクラフトビールが陳列されている店はない。流通網等の問題でスーパーではクラフトビールは未だ買えないのか」

 早々に返事をもらった。

 前者への答えはこうだった。「クラフトビールを定義すれば、小規模醸造所で作られたビール。かつてビールの製造に関しては、『1年間に最低でも2000klの製造』という縛りがあった。従いビールは当社を含め、現行の4社でしか作ることが実質上できなかった。だが1994年に縛りが『1年間で最低60kl』に緩和された。爾来、クラフトビールが登場した」。

 後者については、こう答えが返ってきた。「当社のクラフトビールは、スプリングバレー豊潤シリーズとブルックリンラガーの2種類。飲んでいただける機会を増やす為に提供できる店舗の拡充と並行し、スーパー網も広げている」とした上で、「お住いの所沢市内では豊潤が5カ所、ブルックリンラガーが5カ店でお求めいただける」と具体的に明記してくれた。

 申し訳ないが今後は「一番搾り」でなく「ブルックリンラガー」を、夜の最初の1杯にしてみようと思う・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

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