東京海上、自動車保険の保険金請求をWebだけで完結可能に 業界初

2022年2月16日 08:04

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Web 請求完結システムのイメージ(画像:東京海上の発表資料より)

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 東京海上日動火災保険は15日、自動車事故の連絡から保険金受取までをWebで完結できるシステムを導入したと発表した。対象となるのは、相手がおらず関係者間に怪我が発生していない事故。対象事故で且つ顧客が希望する場合、保険会社の支払い担当者などを介さずに、保険金受取までの一連の手続きをWebで行うことができる。自動車保険金支払いの無人化となる本取組みは、業界初という。

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 今回のシステムでは、デジタルやAI技術を用いた事故範囲の特定などにより、事故連絡から保険金の受取手続きまでをWebで完結できる仕組みを構築している。

 事故が起こった際は、スマートフォンやPCから事故連絡可能な「スマート事故連絡」を活用。基本はWeb対応だが、事故状況や顧客の要望に応じ、Web入力の途中で電話に切り替えることもできる。

 事故連絡後の進捗状況確認や請求手続きは「スマート保険請求navi」で行う。保険金受取に必要な書類・写真のアップロードや、保険金振込口座の登録、翌年以降の概算保険料の確認、メッセージの送受信などができる。いずれも同社ホームページやアプリなどから利用が可能だ。

 システムに活用されているスマート事故連絡、スマート保険請求naviは、東京海上が以前から進めてきた事故対応サービスの付加価値向上に向けた取組みの中で生まれた機能だ。事故連絡は2019年12月から、保険請求naviは2020年2月から展開されている。ただこれまでのサービスは、Webでも電話でも手続き可能というツールの提供・多様化の位置づけで、人(同社社員や保険代理店)とデジタル技術を合わせた事故対応サービスを提供するとしていた。

 今回のシステム導入では、従来とは異なり、保険金支払い担当者と直接コミュニケーションを取ることなく、Webで保険金受取までを完結できると明示。人は必要に応じて事故の不安解消など、人にしかできない対応を強化するとしている。

 導入背景には、デジタル化の加速で「電話ではなくWeb上で完結したい」「空き時間に保険金請求まで全て完結させたい」などの顧客の声や要望が寄せられる一方で、依然として請求手続きの大半が担当部署や保険代理店との電話経由という実態があったという。

 2021年5月発表の中期経営計画(21-23年度)で、東京海上は「デジタルと人の力のベストミックスを基軸としたビジネスモデルの進化」を目指し、シンプル・スピーディな業務プロセス構築と、生産性の高い働き方・高付加価値業務への挑戦などを施策に掲げている。

 今回の導入もその流れを受けたものと推察される。今後の状況によっては、Web完結システムの適用範囲拡大や火災保険など他種目への展開の可能性もある。(記事:三部朗・記事一覧を見る

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