ペアローンで住宅を購入する際に理解しておきたいこと (後編)

2021年2月19日 17:59

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 本稿は「ペアローンで住宅を購入する際に理解しておきたいこと(前編)」の続きである。前編とあわせて読んでいただきたい。

【前回は】ペアローンで住宅を購入する際に理解しておきたいこと (前編)

 では、ペアローンを組む際の代表的なデメリットやリスクを3点取り上げていく。

■収入減少時の返済リスク

 ペアローンは通常の住宅ローンよりも多額の資金を借り入れているため、月額の返済額が後者よりも多くなりやすい。よって、収入が減少した際にその返済が家計に重くのしかかってくる。

 収入減少の要因は様々だ。例えば退職や怪我、病気による休職、不景気によるボーナスの減少などが挙げられる。これは自身だけでなく配偶者も直面するリスクであるし、通常の住宅ローンでも当てはまる事項であろう。

 しかし、当該リスクにおいて最も大きな問題は収入減少時の返済補填が非常に難しいことである。それは2本のローンを組んでいることに由来するからだ。

 一般的な住宅ローンの場合、契約者は1名でローンも1本である。そのため、万一契約者の収入が減少しても配偶者の収入で補填するなど、家族内でカバーしやすい。

 一方でペアローンの場合、契約者は2名でローンは2本である。2本分のローンを返済しなければいけないため、短期的な補填はできても、家族内で長期的なカバーは難しいだろう。

 2本のローンを返済していくにあたって、夫婦で長期的に働き続けていく必要がある点に留意したい。

■離婚時のリスク

 万一夫婦が離婚した場合でもペアローンの契約は継続するため、離婚後もローンの支払いを続ける必要が出てくる場合もあるだろう。

 離婚すると夫婦のいずれかは既存の住宅から出て行くことになるため、出て行く方は新たな住居を探す必要が出てくる。新たな住居がアパートやマンションの賃貸である場合、その家賃と併行して住宅ローンの支払いを行わなければならない。このような場合、金銭的負担は非常に大きなものにならざるを得ないだろう。

 なお、当該リスクを回避する目的で離婚時に住宅を売却することも検討される。ローン残債よりも高い金額で住宅を売却できれば、売却益を夫婦で分与すればよいだろう。しかし、売却益が低くローンを完済できない場合には一括返済の必要が出てくるため、注意が必要だ。

■諸費用増加のリスク

 ペアローンは2本のローンを契約するため、その契約にかかる諸費用が通常の住宅ローンと比較すると高額になりやすい。

 よって、住宅購入時に用意しなければならないお金が増えることで、家計的な負担が大きい点も要注意だ。

■さいごに

 ペアローンは高額な借り入れを実現できる選択肢であるが、デメリットやリスクもその分大きくなると考えておこう。特に収入面に関して、出産や育児など、家族にとって大きなイベントを迎える際などに懸念点となりやすい。

 家族でどのようなライフプランを描いていくかを十分に精査したうえで、ペアローンを利用したい。(記事:大掛翔太・記事一覧を見る

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