自分の「やる気」は自分で出すもの

2018年5月15日 15:16

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 最近とても共感したことですが、お笑い芸人のみやぞんさんが出演していた番組で、過酷な日程のロケが続く中、彼は「自分の機嫌は自分でとる。人にとってもらおうとしない!」と自分に言い聞かせるようにコメントしていました。その言葉がネットを中心に称賛されていて、「自分の上司に聞かせたい」などの声もあったようです。

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 私自身がそこまでやり切れているかはわかりませんが、「自分の気持ちは自分でどうにかするしかない」というのは、本当にその通りだと思います。
 この件について調べていると、実はみやぞんさんが言う以前から、「自分の機嫌は自分で直すもの」「誰か私の機嫌直してのような態度は人を不快にさせる」など、同じような言葉はずいぶんいろいろな人が事あるごとに言っているようでした。

 私は喜怒哀楽がはっきりしていることは悪いと思いませんが、あからさまに不快な様子を見せるのは、それとは話が違うことです。さらにその原因を他人のせいにするのは、まったく理不尽なことですし、当事者だけでなく周りの人まで不快にするのは間違いないことでしょう。

 こういう話でいつも思い出すのは、仕事の「モチベーション」に関わる話です。
 企業の課題ヒアリングなどをしている中で、実は結構数多く出てくる話ですが、自分たちは仕事への「モチベーションが上がらない」「やる気が出ない」といい、その原因は「会社」「上司」「職場環境」「人間関係」などにあって、それが悪いから自分たちの気持ちの火を消しているというのです。
 そして、その後の様子を観察していると、そういう人に限ってやる気を出している場面を見かけることがありません。「やる気が出ない」といって、自分の能力のなさやもともと意欲がないことを覆い隠しているようです。

 「自分のやる気は自分で出して!」ということですが、こういう私も独立して仕事を始める前までは似たようなところがありました。やはりやりたくなくても強制されることがありますし、そんなにやる気を持って前向きに取り組める仕事ばかりではありません。
 ただ、そのやりたくないことや強制がなくなったとして、それでやる気が出ただろうかと考えると、たぶんその当時はそうはならなかっただろうと思います。それは「やる気を出そうという気持ちがなかったから」です。

 独立してからは、やりたくない依頼を断る自由はありますが、一度請けたからには決められた成果を出し、生産物をあげなければなりません。それは会社での仕事でも同じはずですが、自分の気持ちの持ちようや責任感が微妙に違います。今はそれが自分の生活そのものにダイレクトに関わってくるからです。やる気が出る、出ないではなく、やる気を無理やりにでも出すように、自分の気持ちをコントロールしなければなりません。

 自分の気持ちの問題を、他人や環境のせいにするのは、私はただの言い訳だと思います。
 「自分の機嫌は自分でとる」「自分のやる気は自分で出す」など、“自分の気持ちの自己管理”ができなければ、たぶんその人の成長はありません。
 自分のために、「自分のやる気は自分で出す」ということが必要ではないでしょうか。

※この記事は「会社と社員を円満につなげる人事の話」からの転載となります。元記事はこちら

著者プロフィール

小笠原 隆夫

小笠原 隆夫(おがさわら・たかお) ユニティ・サポート代表

ユニティ・サポート 代表・人事コンサルタント・経営士
BIP株式会社 取締役

IT企業にて開発SE・リーダー職を務めた後、同社内で新卒及び中途の採用活動、数次にわたる人事制度構築と運用、各種社内研修の企画と実施、その他人事関連業務全般、人事マネージャー職に従事する。2度のM&Aを経験し、人事部門責任者として人事関連制度や組織関連の統合実務と折衝を担当。2007年2月に「ユニティ・サポート」を設立し、同代表。

以降、人事コンサルタントとして、中堅・中小企業(数十名~1000名規模程度まで)を中心に、豊富な人事実務経験、管理者経験を元に、組織特性を見据えた人事制度策定、採用活動支援、人材開発施策、人事戦略作りやCHO(最高人事責任者)業務の支援など、人事や組織の課題解決・改善に向けたコンサルティングを様々な企業に対して実施中。パートナー、サポーターとして、クライアントと協働することを信条とする。

会社URL http://www.unity-support.com/index.html

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