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平昌五輪アイスホッケー 混迷の花形競技
先月30日まで行われていたチェコ代表との国際親善試合を全勝で終え、好調が伝えらて来たアイスホッケー女子日本代表。
メダルの期待がかかる平昌五輪の戦いは開会式翌日、10日のスウェーデン代表との初戦からいよいよ始まる。
今大会、アイスホッケー競技は男女とも世界中から大きな注目を集めることになりそうだ。
■波紋を呼んでいる南北統一チーム
五輪初勝利、そしてメダル獲得を狙う日本代表・スマイルジャパンと同じ予選グループとなった韓国女子代表。先月発表された北朝鮮との合同チームは今もなお大きな波紋を呼んでいる。
今月に入り、現地入りした統一チームは既に「南北合同」練習を行っている。但し今回の発表への反応は韓国国内でも様々で、特に選手間でも困惑の声が相次いでいる。また、登録選手数も規定では23名のところ合同チームのみ35名で構成されることから、試合内容にも大きな影響を及ぼすことも考えられる。
選手数に関しては当初、各出場国からも反対の声も多く挙がっており、スポーツとしての公平性や五輪精神が大きく揺らぐ今回の決定ともいえる。
日本は3試合目となる14日、韓国と対戦が行われる。
■北米プロ選手の不在となった男子
一方、これまでの大会と大きく様相が変わると思われるのは男子も同じだ。
1998年の長野大会から続いていたNHL(北米プロアイスホッケーリーグ)所属選手の派遣が今大会は見送られた。レギュラーシーズン真っ只中であるリーグの中断による経済的不利益をNHL側が拒んだことにより、所属選手の五輪参加が消滅した格好だ。
欧米のトッププレーヤーの存在は長野大会以降、冬季五輪の華やかさを増すだけでなく、繰り広げられる高い技術と迫力は大きな魅力だっただけに、大会不参加はファンにとっては残念でならない。
それでもロシア、フィンランドら欧州諸国で構成されるプロリーグ・KHLからの参加や、北米プロ選手の帰化によりチーム力を高めてきている開催国・韓国代表の躍進、さらには3連覇のかかる王国・カナダ代表の戦いぶりなど注目度は決して低くはない。
冬季五輪の花形競技であり大会の入場収益の4割を占めるとも言われるアイスホッケー。「氷上の格闘技」とも称されるなどスポーツとしての面白さは十分なだけに、男女とも白熱する戦いを期待したい。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る)
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