バドミントン桃田賢斗、復帰戦で優勝し涙

2017年6月1日 11:54

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 5月31日、バドミントンの日本ランキングサーキット大会男子シングルス決勝がさいたま市で行われ、桃田賢斗が優勝した。桃田は賭博行為で試合出場停止処分を受けていたため1年2カ月ぶりの公式戦であったが、日本代表の上田拓馬に2-1で競り勝った。大接戦を制してしばらくうずくまって動けない桃田が起き上がると、ユニフォームで溢れる涙を拭っていた。

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 桃田は第1ゲームを21-13と好調な滑り出しを見せるが、第2ゲームは一転して終始劣勢となり14-21で落とす。勝負の第3ゲームも序盤から4-7とリードされながらもここからポイントを取る度に「よっしゃ!」と気合いを入れ自分を奮い立たせる。観衆も劣勢の桃田を後押しするかのような声援に包まれる。終盤には4連続失点で16-18と追い詰められたが、執念のレシーブなどで粘り4連続得点で逆転するとそのまま21-19で振り切った。

 この日の桃田はスピードも技も元世界ランキング2位の実力を彷彿とさせるものであった。だが、それよりも勝ちたい気持ちを前面に出し身を投げ出しながらもシャトルを拾う泥臭い執念が目に付いた。この大会は桃田にとって代表復帰と東京五輪出場に向けて確かな一歩となったのは間違いない。今後は国際試合にも出場しポイントを稼いで世界ランキングを上げていく予定でいる。

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