ドコモとゼンリン、屋内でも高精度のナビゲーションができる技術を開発

2015年2月20日 14:50

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ゼンリンとドコモが開発した「地図アプリ」屋内ナビゲーション利用時のイメージ(両社の発表資料より)

ゼンリンとドコモが開発した「地図アプリ」屋内ナビゲーション利用時のイメージ(両社の発表資料より)[写真拡大]

 ゼンリンとドコモは19日、屋外のように目的までのルートナビゲーションが難しかった屋内でも屋外と同様なナビゲーションできる技術を開発したと発表した。

 新技術は、歩行者の動きを検知するために、スマートフォンに搭載されたモーションセンサーから取得した情報を活用。その情報を、歩行者自律航法技術を使って複合的に解析。そして利用者の動きを目的地までのルートに合わせて、最適な位置に補正するルートマッチング技術と組み合わせて開発された新しい屋内ナビゲーション技術である。これにより、GPS測位が困難な屋内環境や、Wi-FiやBLEなどのBeaconが設置されていない屋内環境でも、屋外と同様のナビゲーションを実現する。

 同技術は現在ドコモが提供する「ドコモ地図ナビ powered by いつもNAVI」の機能の拡充として、4月以降に提供開始される予定。利用料金は月額300円(税抜き、一部無料)、屋内ナビゲーション提供エリアは、2月時点で地下街と駅構内を合わせて全国で約320箇所である。対象機種はサービスリリース時に、別途案内される。

 新技術では、測定したモーションセンサーのデータを独自で開発した解析プログラムで処理することで、利用者が直進している、角を曲がっている、階段の昇降などの歩行状態を検知する。また、スマートフォンの保持状態を適切に管理し、スマートフォンの画面を見ている状態のみでなく、スマートフォンを手に持って歩いた状態(腕振り)でも、スマートフォンをポケット、かばんに入れた状態でも、高精度な測位を実現する。

 そして、地図情報を活用し、自律航法に最適化し高精度なナビゲーションを実現。さらに、気圧センサーを活用し、階段やエスカレーター、エレベーターによる昇降を検知し、フロアマップを階数に応じて自動的に切替え、屋内外やフロア間を矛盾なくナビゲーションが可能である。(記事:阪木朱玲・記事一覧を見る

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