欧米為替見通し:イエレン・プットの催促

2014年2月6日 17:07

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記事提供元:フィスコ


*17:07JST 欧米為替見通し:イエレン・プットの催促

本日6日の欧米市場のドル・円は、明日7日に期限を迎える米国連邦債務上限、米国1月の雇用統計への警戒感から上げ渋る展開が予想される。

バーナンキ第14代FRB議長は、昨年5月と6月に、2013年末までの緩和策縮小の開始、2014年半ばの債券買い入れプログラム終了を視野に入れている、と予告した。

2008年9月のリーマン・ショックへの対応策として、バーナンキ第14代FRB議長が3兆ドル強の流動性を供給し、ニューヨーク株式市場、新興国市場は上昇トレンドを謳歌した。
テーパリング(量的緩和縮小)により流動性供給が減少することで、ニューヨーク株式市場の下落、新興国市場からの資本流出は予見できたはずである。

ヘッジファンドなどの投機筋が売り仕掛けている背景には、イエレン第15代FRB議長の危機対応能力を試し、2014年初の買い仕込みを安くするためではないだろうか。

グリーンスパン第13代FRB議長に対する「ブラックマンデー」という株式市場暴落の洗礼、バーナンキ第14代FRB議長に対する住宅市場暴落という洗礼は、暴落に歯止めをかける「プット」を提供してくれた。

イエレン第15代FRB議長に対しても、同様に、市場及び投機筋に優しい、下値不安を払拭してくれる「イエレン・プット」が催促されているのかもしれない。

【今日の欧米市場の予定】

20:00 独・12月製造業受注(予想:前月比+0.2%、11月+2.2%)
21:00 英国中央銀行が政策金利と金融政策発表(現状維持の予想)
21:30 米・1月チャレンジャー人員削減数(12月:前年比-5.9%)
21:45 欧州中央銀行(ECB)が金融政策発表(現状維持の予想)
22:30 加・12月貿易収支(予想:-6.5億カナダドル、11月:-9.4億カナダドル)
22:30 米・12月貿易収支(予想:-360億ドル、11月:-343億ドル)
22:30 米・10-12月期非農業部門労働生産性(予想:+2.8%、7-9月期:+3.0%)
22:30 米・前週分新規失業保険申請件数(予想:33.5万件、前回:34.8万件)

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