セーラー万年筆:今期大幅増益へ、ロボット新機種など強み活かした製品を積極投入

2013年2月20日 16:05

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

セーラー万年筆<7992>(東1)12年12月期業績は、欧州信用不安再燃、中国経済減速、尖閣問題、円高などの影響で・・・。

セーラー万年筆<7992>(東1)12年12月期業績は、欧州信用不安再燃、中国経済減速、尖閣問題、円高などの影響で・・・。[写真拡大]

■前12月期決算:原価低減プロジェクト奏功、6期ぶり営業利益に

 セーラー万年筆 <7992> (東1)の12年12月期業績は、欧州信用不安再燃、中国経済減速、尖閣問題、円高などの影響で、国内外の設備投資先送りや、ほぼ2割を占める海外取引が打撃を受け減収となったが、11年末に立ち上げた原価低減プロジェクトの推進で、原価削減・販管費削減に成果があり、利益面ではロボット機器、文具の両事業とも揃って営業黒字に転換、全体として6期ぶりに念願の営業黒字を達成した。

 当期のセグメント別動向は、「ロボット機器事業」は厳しい状況下、積極的な営業展開で大型特注機の受注等に成功し売上高は前年に比べ2.1%減に止まり、営業赤字から黒字転換した。「文具事業」は、個人消費が伸び悩む中、デパート、大型文具専門店を中心に、万年筆、複合筆記具の中高級品拡販、法人ギフト中心に多色ボールペンの売り込みに努めた。この結果、売上高は同2.4%減となったが、収益は大幅に改善し4期ぶりに営業利益を計上した。

■文具も中高級クラスの万年筆・複合筆記具中心に新製品投入

 中長期的経営戦略の観点から13年度は、1)営業戦略の再構築と計画管理の強化による売上増、(2)コスト削減の徹底、(3)海外市場の深耕、(4)Eコマースの強化、(5)業務の効率化に取組むが、特に、強みを生かした製品を市場に積極投入することで増収を図り、引き続きグループ全体で原価低減プロジェクトを推進し、収益の向上を目指す。事業部門の重点策は以下の通り。

 ロボット機器事業:汎用型取出機RZ-αIIの後継機として、射出成形取出機の新機種RZ-A(写真)を4月に市場投入、国内ユーザー中心に拡販する。海外市場では、新拠点としてハノイ(ベトナム)に駐在員事務所を開設し、既存ユーザーへのアフターサービスの充実と新たな顧客開拓に取組む。

 文具事業:当社の強みである中高級クラスの万年筆・複合筆記具を中心に新製品を投入し、既存取引先との関係強化、新販売チャネル開拓、法人ギフト市場での多色ボールペンの強化などの施策を展開する。また、海外市場も、新たに取引開始した東南アジア諸国、北欧諸国を中心に積極的展開を行い、売り上げの拡大を目指す。

 その結果、13年12月期通期業績は、売上高6,599百万円(前期比2.3%増)、営業利益209百万円(同344.6%増)、経常利益106百万円(前期実績26百万円損失)、当期純利益78百万円(同126百万円損失)を見込んでいる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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