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「SpaceX」上場の熱狂、日本株に波及 宇宙関連3銘柄の過熱と実力

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米宇宙開発企業SpaceXによる、米ナスダック市場への新規株式公開(IPO)が目前に迫り、日本の株式市場でも宇宙関連銘柄への物色行動が活発化している。
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SpaceXは、2026年5月20日に上場目論見書(S-1)を提出し、6月12日の上場が見込まれている。推定評価額は最大2兆ドル(1ドル=150円換算で約300兆円)規模とも報じられ、この歴史的な上場劇が国内の関連企業にも波及している。
■SpaceX上場による関連銘柄の動意
日本の株式市場では、SpaceXと直接的・間接的な接点を持つ企業に資金が流入している。
ソフトウェア開発を手掛けるアステリア(コード:3853)は、2022年に自社ファンドを通じてSpaceXへ約2.3億円を出資している。出資当時の評価額からSpaceXの企業価値は飛躍的に拡大しており、アステリアが抱える含み益の膨張に対する期待が直近の株価を急騰させている。
同社は主力のデータ連携(EAI)事業でも増収増益と連続増配を達成しているが、現在の株価は本業の業績評価以上に、IPOへの期待先行で買い進まれている状態だ。
■宇宙ビジネスの商業化と国策の追い風
市場の熱狂は直接出資企業にとどまらない。SpaceXのロケット「Falcon 9」を打ち上げ手段として活用する企業も注目を集めている。
小型SAR(合成開口レーダー)衛星を運用するQPS研究所(コード:5595)は、天候に左右されない観測網(コンステレーション)の構築を進めており、防衛省から5年間で約697億円規模の事業を受注した。これにより2026年5月期は黒字転換の見通しだ。
また月面開発を目指すispace(コード:9348)も、SpaceXのロケットを利用し米NASAのプログラムに参画するなど、日米の宇宙分野の国策と民間インフラが密接に結びつくエコシステムが形成されつつある。
■過熱感への警戒と現実的な収益化
SpaceXのIPOは、宇宙セクター全体の評価を押し上げる起爆剤となるが、各銘柄への投資には慎重な見極めが求められる。
アステリアはテクニカル指標で明確な過熱感を示しており、IPO実現後の「材料出尽くし」による短期的な急落リスクを孕む。QPS研究所は防衛省案件による長期的な収益基盤を得たものの、株価収益率(PER)は数百倍と将来の成長を過度に織り込んだ水準にある。ispaceに至っては、過去2回の月面着陸ミッションで機体を喪失しており、先行投資による巨額の赤字が続く。
投資家は、IPOという一過性のテーマ性と、各社の現実的な収益化の道筋を冷静に切り分けて評価する必要がある。(記事:今福雅彦・記事一覧を見る)
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