火薬起源の日本化薬の今、今期計画は上方修正 中計も達成へ 投資戦略は?

2026年4月17日 13:20

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 火薬を起源とする日本化薬(4272、東証プライム)は、着実な収益動向を示している。コロナ禍の経済停滞期(2021年3月期)を「1.0%減収、13.1%営業減益、30円配」で潜り抜けると以降、「6.6%増収、38.5%増益、40円配」-「7.3%増収、2.2%増益、45円配」-「1.7%増収、65.9%減益、45円配」-「10.3%増収、17.81%増益、60円配」。

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 24年3月期の大幅減益の主因は、「医薬事業のアンハート社の契約提携一時金60億円支払いに伴う販管費増」。

 そして今26年3月期は昨年11月11日時点で売上利益を上方修正「7.7%増収(2398億円)、4.4%増益(213億円)」とした。

 上振れ計画とした要因は日本火薬の現業態に不可欠な要因とも言える、「半導体市況や自動車市場が堅調に推移する見通しであることに加え、原材料価格の上昇に見合った販売価格の適正化や原価低減及び販管費の節減による・・・」としている。

 ちなみに修正計画の達成は今期に至る中計計画「売上高2226億円、営業利益204億円」を着実に達成することを意味する。

 日本化薬は1916年(大正5年)、故山本条太郎氏らの手で「日本火薬製造」として立ち上げられた。以後「帝国染料製造」「山川製薬」を吸収合併。1945年、総合化学メーカーとしての更なる発展を志向し「火薬・染料・医薬」の3事業をコアに進むべく、日本化薬に社名変更。

 1948年には現にペニシリンの製造を開始(55年、国内生産量錠剤の45%シェアに達した)。49年には蛍光染料の製造を開始。1962年にデミング賞に立候補、63年に受賞。1962年には梅澤濵夫博士によりプレオマイシンが発見され日本化薬が抗がん剤として開発・製品化されるなど、高度成長期に多くの事業展開がすすめられた・・・

 目下の主たる事業は以下の3つ。

<医薬事業>: 前記の経緯で「プレオマイシン」を発売。現状で特徴的なのは「ガン専門MR」を配置。後発制ガン剤の開発に注力。

<機能性材料事業>: 半導体封止材料用の絶縁材料(エボキシ樹脂、マレイミド樹脂等)の開発で知られる。

<セイフティシステムズ事業>: 火薬類の開発の歴史が活かされている。自動車のエアバッグを膨らませるインフレータなどに代表的。

 本稿作成中の株価は1700円台終盤入り口。予想税引き後配当利回り2.7%強を楽しみながら2月27日の2018円(IFIS目標平均株価:2200円)を待つのも一法か・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

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