3万円弱で購入可能:資産形成株候補、日本駐車場開発株の魅力

2025年12月23日 14:45

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 日本駐車場開発(2353、東証プライム)。商業施設などの転貸型月極駐車場の運営を軸に、傘下企業でのスキー場開発やテーマパーク・宿泊事業展開を積極化している。

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 前2025年7月期で見ると、こんな具合。

 *駐車場事業: 新規契約数177物件(解約64物件)、前年度比113物件増。国内の運用件数1512物件、運営台数4万7638台。海外の運営駐車物件数はタイへの注力を強化。運営物件数52物件、総運営台数1万4073台。海外はいささか切歯扼腕も、総じて順調な推移を示している。売上高、前期比3.6%増(178億4700万円)。営業利益6.2%増(44億9000万円)。

 *スキー場事業: 連続して注力している人工降雪機の効果・・・また季節変動リスクの分散策として「展望テラス建設」「大型遊具施設導入」「地域特性を活かした商品開発」などで、お盆時期の盛況/10月の紅葉期の好調/10月のピアノキャンパスの設営が奏功。来場者数5.3%増(65万7000人)/売上高26.9%増(104億6100万円)、44.7%増益(22億4600万円)。

 *テーマパーク事業: 那須を軸に「0歳~6歳の子供が安心して遊べる公園」をコンセプトに展開強化、コラボ型イベント拡充、ホテル再整備、受託別荘の継続的強化などで来場者数6.7%増(91万6000人)/売上高16.6%増(76億9000万円)/22.1%増益(13億4200万円)。

 3主要セグメントは売上高・営業利益とも過去最高となった。

 経営力を感じさせる。当該期はスキー場の新ゴンドラ投資やテーマパークの別荘建設を展開しているが、「金利上昇を見越して」(決算資料)57億円の新規借り入れを実施している。

 中長期ビジョンにも、妙味をそそられる。創業者社長:巽一久氏が学卒直後の1991年に実家の駐車場を管理することから始まっているが、例えば駐車場事業ではタイを入り口に展開が進むなかで、「世界100都市に展開、100人の社長を輩出し、100年続く会社」を標榜することを公にしている。

 またスキー・テーマパーク事業が着実な伸びを示すいま、「那須で地場企業の事業承継を行う新会社設立。既にイタリアンとパン屋を継承。伊豆など事業展開で地ならしを行ってきた各地で、継承事業展開の構想」を示している。

 本稿作成中の株価は250円台。予想税引き後配当利回り2.8%余。9月高値304円から押し目を形成している。過去10年近くの修正済み株価パフォーマンスは84%余。IFIS目標平均株価335円。3万円弱で手に入る資産系株と見ることもできようか・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

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