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日立、量子コンピュータ制御技術を刷新、配線簡素化と信頼性99%超を両立
■デジタル制御と連続駆動で量子誤り訂正に対応
日立製作所<6501>(東証プライム)は10月8日、シリコン量子コンピュータの大規模化と安定動作を同時に可能にする2つの新制御技術を開発したと発表した。これまでの課題であった配線の複雑化と量子ビットの不安定性に対し、量子チップ近傍で高精度な信号を生成する「デジタル制御コンベアベルト・シャトリング方式」と、外部ノイズに強い連続駆動による制御技術を導入。これにより、量子ビットの忠実度は従来の95%から99%以上へと大幅に向上し、実用化に不可欠な高い信頼性と拡張性を両立した。
この新技術の中核は、少数の信号線で制御信号を送るシンプルな構造により、大規模化に伴う配線の制約を緩和する点にある。さらに、常時マイクロ波を照射しその位相を制御することで、量子ビットの状態を安定的に保持したまま高精度な演算が可能となった。量子力学シミュレーションでは99.9%のシャトリング忠実度が見込まれ、量子誤り訂正技術を備えた実チップでの社会実装に向けて技術的な水準を満たしている。これらの成果は国際会議でも発表予定で、世界的な研究開発動向においても重要な位置付けとなる。
同社は今後、理化学研究所などと連携し、クラウドを通じた量子コンピュータ公開や産学官連携による国際標準化の推進を図る。創薬や材料開発、金融など応用分野の広がりを見据え、量子技術の社会実装を加速する構えである。同研究はムーンショット型研究開発事業の支援を受け、複数の国内研究機関との共同成果として得られたもので、持続可能な社会基盤の構築と産業変革に貢献することが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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