関連記事
5月の百貨店売上、インバウンド不振で前年割れ続く SCはイベントが好調
(c) 123rf[写真拡大]
日本百貨店協会と日本ショッピングセンター協会が5月度の売上高を発表。好調だった前年の反動により百貨店は前年割れが続いた一方、ショッピングセンターはイベント需要や旅行客、帰省客向けの売上増で好調を維持していることが分かった。
【前月は】4月の百貨店売上は3カ月連続で前年割れ SCは38カ月連続で前年上回る
■百貨店売上高は4カ月連続で前年下回る
25日、日本百貨店協会が5月度の全国百貨店売上高概況を発表した。売上高は前年同月比(店舗数調整後)7.0%減の4,356億7,716万1,000円となり、4カ月連続で前年同月を下回った。
単月で過去最高だった前年の反動に加えて、円高傾向により免税売上が減少。物産展等の食品催事、母の日や行楽需要に向けた菓子等により食品分野は堅調だったが、インバウンドの不振を覆すには至らなかった。
■10都市中9都市で前年下回る
大都市では10都市中9都市で前年同月を下回った。京都(前年同月比:15.3%減、以下同じ)、大阪(10.4%減)、福岡(11.9%減)でマイナス幅が2桁になった一方、仙台(2.6%増)のみ前年同月を上回った。
都市以外の地区は7地区中5地区で前年同月を下回っている。関東(2.3%減)、中国(3.9%減)、四国(2.1%減)でマイナス幅が大きめとなった一方、東北(2.7%増)、近畿(1.1%増)の2地域が前年同月を上回った。
商品別売上高もほとんどが前年同月を下回った。その中でも、紳士服・洋品(6.5%減)、婦人服・洋品(8.0%減)、身の回り品(21.1%減)、美術・宝飾・貴金属(5.2%減)などでマイナス幅が大きめ。前年同月を上回った分野は、家電(3.4%増)、菓子(3.3%増)など一部に留まった。
■ショッピングセンターは39カ月連続で前年上回る
26日、日本ショッピングセンター協会が5月度SC販売統査報告を発表。売上高は前年同月比3.7%増の6,550億3,793万7,000円となり、39カ月連続で前年同月を上回った。
前年の反動で、キーテナントは10.3%減となったものの、駅ビルや地下街、繁華街のショッピングセンターが好調。商品分野別では、「雑貨・その他物販」はキャラクター雑貨や化粧品が好調に推移し、紫外線対策アイテムや避暑商材などの季節向け商品や、母の日向けのギフトも好調だった。「飲食」は旅行客、帰省客、家族連れ、イベント関連客による売上が好調に推移した。
■キーテナントは7カ月ぶりに前年下回る
売上のうち、テナントは前年同月比5.1%増の5,114億9,929万2,000円となり、全体同様に39カ月連続で前年同月を上回った。一方、キーテナントは同0.9%減の1,435億3,864万5,000円となり、7カ月ぶりに前年同月を下回った。
大都市は14都市中12都市で前年同月を上回った。その中ではさいたま市(前年同月比:6.3%増、以下同じ)、名古屋市(6.6%増)、大阪市(7.0%増)、福岡市(7.9%増)などでプラス幅が大きめ。一方で京都市(9.4%減)、広島市(7.0%減)の2都市で前年同月を下回った。
その他の地域では、全9地域が前年同月を上回った。その中では中国(5.4%増)、四国(5.8%増)、九州・沖縄(8.0%増)でプラス幅が大きめだった。(記事:県田勢・記事一覧を見る)
スポンサードリンク