40歳を過ぎたら要注意 夜中についつい目を覚ます、「頻尿の悩み」を解決したい

2024年2月26日 08:55

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記事提供元:エコノミックニュース

40歳を過ぎたあたりから、体調や健康面での変化を感じる人は多い

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 40歳を過ぎたあたりから、体調や健康面での変化を感じる人は多い。筋力や持久力の衰えを自覚し、基礎代謝も下がるし、ホルモンのバランスも乱れがちになる。それに加えて、仕事や生活などのストレスも積み重なる。それらが一気に心身の不調となって表面化し始める年代だ。

 そんな症状の一つに「頻尿」がある。中高年になると「トイレが近い」「夜中に何度もトイレに起きてしまう」「尿の我慢がむずかしい」などの、尿のトラブルで悩む人が増えてくる。日本人の40歳以上の約12.4%、約810万人以上が「尿」に関する何らかのトラブルを抱えていると言われているから、他人事ではない。

 一般的に「頻尿」とは、一日に8回以上、排尿回数のある人のことをいうが、個人差もあるのであくまで目安だ。8回以下の排尿回数でも、自分自身で「最近、尿の回数が多くなったな」と感じるようなら、そしてそれが続くようであれば、頻尿症状であると疑いを持った方がいいだろう。

 排尿の回数が以前よりも少し増えたという程度でも、そのまま放置すれば「尿もれ」や、夜間にトイレの回数が増えることによる睡眠不足、外出時でも我慢できなくなるなど、どんどん悪化してしまう可能性もある。また、「年齢のせいだから仕方がない」と軽く考えていると、実は膀胱炎や尿路結石、腎臓病、糖尿病、心不全、子宮筋腫といった疾患のサインの可能性もあるので要注意だ。また、男性の頻尿の場合は前立腺肥大症が原因になることが多く、女性の頻尿の場合には膀胱炎が多い傾向があると言われている。

 

 デリケートな問題だけに、家族にすらもなかなか相談しづらいことかもしれないが、生活の質を下げないためにも、そして人生の後半を笑顔で幸せに暮らし続けるためにも、症状にしっかりと向き合って、早めの予防や改善を図りたいものだ。

 「頻尿かな」と感じたら、まずは専門の病院で診てもらうことをお勧めしたい。その尿トラブルが加齢によるものか、それとも裏に大きな病気が隠れているかは、検査をしてみないと分からない。素人判断で済ませずに、きちんと専門医に相談して、適切な処置やアドバイスを受けた方がいい。

 その上で、現状では特に大きな問題が見当たらない、経過観察ということであれば、自分自身で生活習慣を見直すことを考えてみてほしい。病気以外の頻尿の原因と考えられるのは、例えば、運動不足や、カフェインやアルコールの摂取、水分の過剰摂取、冷えや便秘症、ストレスなどがある。自分の日々の生活を見つめ直してみて、直せる部分は改善していくべきだ。

 また、近年では健康食品やサプリメントを利用して、日々の健康管理とともに尿トラブルの予防や改善に取り組む人も増えているという。

 例えば、認知症予防や肥満予防、血糖値正常化、花粉症の緩和など、様々な健康効果が報告されている、ミツバチ由来の天然抗菌物質「プロポリス」にも頻尿の改善効果が確認されている。

 「山田養蜂場 健康科学研究所」の研究によると、頻尿に悩んでいる女性にブラジル産グリーン系プロポリスエキスを配合したサプリメントを8週間飲用してもらったところ、飲用前と比べて飲用4週間後には昼間および夜間排尿の回数が減少することが確認されたという。また、飲用4週間後および8週間後には「就寝後は排尿の為に起きるまでの時間」が飲用前と比べて有意に改善することが確認され、さらには、飲用前と比べて夜間頻尿により妨げられる生活の質のスコアが改善することが確認されている。頻尿の悩みを解決するとともに、認知症予防や肥満予防にもなるということで、特に女性を中心にプロポリスを習慣的に服用する人が増えているようだ。

 また、北米原産のヤシの一種「ノコギリヤシ」を原料としたサプリメントなども、頻尿の改善目的で利用する人が多いものの一つだ。ノコギリヤシは、特に夜間の頻尿など、前立腺肥大症の諸症状を緩やかに改善する働きがあるといわれている。

 漢方薬では「八味地黄丸」「六味丸」「杞菊地黄丸」が効果的とされているが、服用に際しては、まずは医師や薬剤師に相談してからだ。漢方薬は複数の生薬を組み合わせて作られているため、西洋薬よりも副作用が出にくいと思われているが、薬である以上、副作用が全くないわけではない。体質や体格にあったものを選ぶようにしないと、かえって体調不良の原因にもなりかねない。

 トイレの回数が少し増えたからといって、神経質に考える人は少ないだろう。でも、放置しておくと大きなストレスのタネにもなりかねない。他の疾患と同じく、不安や違和感を感じたら、少しでも早く対処することが肝要だ。トイレの悩みから解放され、快適な生活を取り戻してほしい。(編集担当:今井慎太郎)

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