GENOVA、スマートクリニック事業が四半期で過去最大の売上を記録し、利益率の改善に寄与

2024年2月16日 09:19

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記事提供元:ログミーファイナンス

GENOVA、スマートクリニック事業が四半期で過去最大の売上を記録し、利益率の改善に寄与

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2024年3月期第3四半期決算説明

平瀬智樹氏:本日はお忙しい中、当社の2024年3月期第3四半期の決算説明会にご参加いただきましてありがとうございます。株式会社GENOVA代表取締役の平瀬智樹です。それでは、本日の内容に入らせていただきます。

スナップショット 2024年3月期第3四半期末時点

まずは業績ハイライトからご説明します。

2024年3月期第3四半期に関しては、連結売上高が累計で61.0億円、営業利益が14.7億円となりました。メディカルプラットフォーム事業における医療メディアの記事数も1万2,500記事を超え、アクセス数も伸びています。また、スマートクリニック事業の自動受付精算機とセルフレジの導入台数も累計で1,820台を超えるかたちとなっています。

2024年3月期第3四半期実績 及び 3ヵ年サマリー

こちらは2024年3月期計画と第3四半期の実績および3ヶ年サマリーになります。

2024年3月期第3四半期累積の売上高は計画どおりとなっています。現時点においては通期予算に対して72パーセントの進捗率になり、昨年度第3四半期時点が70パーセントというかたちでしたので、ほぼ同じ水準の進捗です。

営業利益についても14.7億円と、計画どおりの進捗で進んでいます。こちらにおいても、通期予算に対して約67パーセントの進捗率であり、昨年度第3四半期時点が65パーセントでしたので、ほぼ同水準というかたちになっています。

3ヵ年サマリー 四半期事業別売上

こちらでは各四半期ごとの売上高を記載しています。2024年3月期第3四半期においては過去最高の売上高となる21億円超えを創り、前年同期比で約135パーセントの成長を遂げました。

主力のメディカルプラットフォーム事業は横ばいで推移したものの、前年同四半期と比較すると約139パーセントの成長率を創っており、引き続き強い需要を確認しています。

他方で、スマートクリニック事業が四半期で約6.7億円と、過去最大の売上を記録しました。こちらについては、昨年4月に入社した新入社員を下期にかけてスマートクリニックのサービス、具体的には「NOMOCa AI Chat」の販売に振り分けたことによります。

利益構造及び利益率の推移

次に、利益構造および利益率の推移になります。コスト構造の中では前四半期と大きな変更はなく、引き続き開発のための先行投資を行っているため、その他経費が増加傾向にあります。

具体的には、メディカルプラットフォーム事業のほうでは特化型サイトの拡充のため、記事の制作コストを先行的に使用していますが、特化型サイトのほうもさっそく受注が増えていることから、すでに投資回収フェーズに入っている状況です。

利益率については第3四半期累計で24.1パーセントの着地となり、昨年対比で0.5パーセント改善している状況です。

営業利益率については例年どおりですが、第4四半期に売上の増加と合わせて上昇していくことを見込んでいます。

四半期費用内訳の推移

こちらは各四半期ごとの費用の内訳を記載しています。営業スタッフが新規の新卒・中途と増加して200名を超え、当社の費用構造上、引き続き人件費が一番大きなウェイトを占めています。

3ヵ年サマリー 四半期事業別営業利益

こちらは四半期ごとの営業利益を記載しています。第3四半期の営業利益は5.0億円となり、前年同期比で約1.4億円プラスされ、約138パーセントの成長というかたちになりました。

主力のメディカルプラットフォーム事業が営業利益を牽引しているのですが、第3四半期においてはスマートクリニック事業のセールスミックスが改善したことから、スマートクリニック単体で1.6億円と、四半期としては過去最高の営業利益を更新しました。

3ヵ年サマリー 四半期新規既存比率

我々のビジネスモデルがフロー収益をメインとするため、顧客数が増えて満足度の高いサービスを提供し続けることが安定的な売上成長につながると考えていることから、こちらの表を意識して載せています。

前年比で既存顧客の割合が8パーセント強の増加傾向にあり、新規サービスや既存サービスの追加発注のニーズが確認できています。

MISSION

続いて、事業概要を説明させていただきます。我々はミッションである「ヒトと医療をつないで健康な社会を創る」と謳って、2つの事業を運営しています。

1つはメディカルプラットフォーム事業です。こちらは「21世紀型の医療インフラを創る」というビジョンのもと、サービスを展開していました。

今まではもう1つ、スマートクリニック事業というものを行っていたのですが、2024年1月から、新しく「クリニック・オートメーション」というビジョンを作り、こちらのビジョンのもとに、事業をどんどん拡大していくという方針を取っています。

「クリニック・オートメーション」という名前にした理由は、今までクリニックや診療所といった医療機関と患者さんとの接点の部分でDX化を進めていたのですが、そのような部分だけではなく、「クリニックや診療所内のあらゆる業務をオートメーション化しよう」「患者さんとの接点以外のところもオートメーション化しよう」ということで、「クリニック・オートメーション」というスローガンのもとに、今年から事業を進めていきたいと思っています。

このあたりの部分については後ほど触れさせていただきますが、新しいビジョンの中で事業を進めたいと思っています。

メディカルプラットフォーム事業

メディカルプラットフォーム事業のおさらいですが、こちらの表に書いているように、我々は医療メディアである「Medical DOC」を運営しています。クリニックや医療機関から掲載費用をお支払いいただき、我々が医療機関の紹介記事を作成して「Medical DOC」内に掲載させていただいています。これがメディカルプラットフォーム事業の売上になります。

その他、GENOVA内で医療記事のコンテンツなどを制作して医療メディアに掲載しているのですが、患者さんやユーザーさんが「Medical DOC」を通じて医療情報やクリニックの情報を得るというビジネスモデルになっています。

こちらの表に「特化型メディアの増設」と書いていますが、昨年から、より診療科目に特化した特化型メディアというものを新しく立ち上げています。まだ育てているところですが、このような診療科目に特化したメディアというものも別で用意させていただいて進めているという状況です。

当社のサービス概要

こちらはスマートクリニック事業になりますが、当社の売上構成の2割から3割ぐらいを担っており、粗利ベースでは1割から2割ぐらいを作っています。

こちらでは医療機関のDX化ということで、今回「クリニック・オートメーション」として、医療人材不足を解消するために、医療事務業務の自動化を進めている事業になります。

スライドの左中央に記載していますが、「NOMOCa AI chat」という、ChatGPTを使ったAI chatbotを昨年の夏から新しく販売開始しています。

営業人員一人当たりの売上高

成長戦略です。営業のスタッフ数も順調に増えてきており、在籍人数が200名を超えてきている状況です。

営業スタッフがたくさん増えることによって、1人当たりの生産性というのは平均値が落ちやすくなるのですが、今回はそのような中でも研修や採用がうまくいっているため、昨年と比べて生産性が上がっています。スタッフをたくさん採用しても、生産性が落ちないような努力を、当社では引き続き行っていきます。

メディカルプラットフォームにおける契約単価の向上施策

こちらのスライドはメディカルプラットフォーム事業の「Medical DOC」の記事数とPV数をチャート化したものになります。

2024年3月期第3四半期中においては、10月に単月最高水準の1,350万PVを記録しました。記事数とアクセス数が増えることによって、こちらの売上も増えていく構図になっています。

メディカルプラットフォーム事業の契約件数と契約単価

こちらはメディカルプラットフォーム事業の件数と単価をグラフ化しています。件数については、前年同期比で堅調に伸びています。単価についても、前四半期の価格を引き上げた結果、若干ですが平均単価が上昇しています。

スマートクリニック事業(ハードウェアサービス)の契約件数と契約単価

こちらはスマートクリニック事業内で自動受付精算機と再来受付機、セルフ精算レジといったハードウェアサービスの契約件数および単価を示しています。

ハードウェアサービスについては、契約件数が今期横ばいにある中で、第3四半期からは契約単価が上昇傾向にあります。

具体的には、自動受付精算機の中でも高単価に分類されるレジの販売台数が四半期ごとに伸びているという結果になります。

スマートクリニック事業(ソフトウェアサービス)の契約件数と契約単価

こちらはスマートクリニック事業内で、ハードウェアサービス以外の契約件数および単価を示しています。主にCRMツールの「CLINIC BOT」や待合室に設置するモニター作品、また第2四半期から販売を開始した「NOMOCa AI chat」の件数を示しています。

第2四半期から提供開始した「NOMOCa AI chat」が堅調な件数の伸びを見せ、第3四半期においてはさらに加速するよう、受注件数も伸びています。

ソフトウェアサービスは、ハードウェアサービスと比較して早期の導入が可能なことに加え、利益率も高いサービスが多く含まれていますので、スマートクリニック事業においては、利益の面でポジティブな影響を与えていると思います。

NOMOCa AI chat 契約数の増加

スマートクリニック事業で、新しく昨年の夏から導入された「NOMOCa AI chat」のご紹介をします。

こちらに記載のとおり、夏から販売を開始しており、導入実績としては約半年間で270件以上の医療機関に導入されました。効果や各クリニックで使っていただいている状況については、ホームページ上でも見ていただけます。

ChatGPTを使ってこのサービスを導入しているのですが、24時間・365日問い合わせを可能にするということで、深夜帯であっても患者さんがネット上からクリニックに問い合わせをして回答を得ることができるというかたちで、患者さんやクリニックのユーザーさんに非常に好評なかたちになっています。第3四半期からは昨年4月に入社した新卒社員を中心として、こちらの販売のほうに投入しており、受注も好調なかたちになっています。

昨年に「NOMOCa AI chat」というChatGPTを使った問い合わせAIのサービスをリリースしてから、本当にクリニックのオートメーション化を実感することができ、先ほどご説明したビジョンを作り変えるきっかけになりました。

新サービスの進捗について

こちらの表では、昨年からリリースさせていただいているサービスの進捗を記載しています。

チームラボが作った「スケッチピストン」という、クリニックの待合室に設置していただくモニター作品も堅調に推移しています。

2つ目の「GENOVA SMART One」は昨年3月から開発に着手して、4月からクリニックへ試験的に導入しているのですが、今年からの拡販に向けた体制が整いましたので、おそらく来期からこちらも販売できると思っています。

事業提携について

今月リリースさせていただいた内容、また本日リリースした内容について少し触れさせていただきたいと思います。

1番目はスマートクリニック事業において、マッピングという会社が提供している医療機関向け在庫管理・自動発注システム「pitto(ピット)」というサービスについて、販売代理店として今月からお取り扱いさせていただき、クリニックへの販売を開始させていただきました。

クリニックの業務の中では、在庫の管理やメーカーさん、ディーラーさんへの発注作業というのをクリニックの診療が終わった後で毎日行っているのですが、膨大な作業です。

私も何院かのクリニックを実際に見させていただいたのですが、この自動発注システムによって、在庫の管理も非常にスピーディーにでき、時間を短縮することができるサービスです。これからたくさんのクリニックに利用していただきたい思っています。

元々、患者さんと医療機関との接点のDX化をずっと行っていたのですが、こちらは医療機関内部と言いますか、患者さんとの接点ではない部分に着手する第1弾というかたちで進めていくということで、力を入れていきたいと思っています。

4番目は、先ほどリリースさせていただきましたが、自動受付精算機とセルフレジを開発製造していた会社である新世紀と、総販売代理店契約を締結させていただきました。

今まで新世紀の社長をされていた高橋社長が退任されたのですが、7年前のスマートクリニック事業の立ち上げ責任者であり当社の執行役員だった日置がGENOVAを退任して、新世紀の代表に就任するということを同時にリリースさせていただいています。

総販売代理店になることによって、自動受付精算機とセルフレジの販売の部分については非常に強化できると思っています。これからも新世紀と連携を強化して、クリニックの自動化に力を入れていきたいと思っています。

以上、第3四半期の決算説明と、我々の新規の取り組みについて発表させていただきました。

この下期から、来期、再来期についての準備をどんどん進めている状況で、いろいろとリリースを出させていただいてます。販売のほうも好調ですので、今期の計画達成はもちろんのこと、来期、再来期と成長できるように準備をして3月まで進めていきたいと思っています。

ご清聴どうもありがとうございました。

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