急速充電でテスラが覇権を握れるか?

2023年6月20日 16:36

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(画像: テスラ・モーターズの発表資料より)

(画像: テスラ・モーターズの発表資料より)[写真拡大]

●GMもテスラの急速充電を採用

 米国のEV(電気自動車)大手テスラの急速充電施設「スーパーチャージャー」のネットワークを、フォードに続き、GM(ゼネラル・モーターズ)も利用することに合意したと、ロイター通信などが報じている。

【こちらも】フォード、テスラの充電規格に乗り換えへ

 北米でEVのTOP3の企業が同じ充電規格を採用することとなり、今後規格統一への期待が高まっている。

 このニュースを受けて、テスラ株も約4%上昇し、GMの株価も上昇した。

 EVの販売は他社の追随もあって競争が激化し、テスラも株価が急落していた中で、これをきっかけに再浮上することになるだろうか?

●スーパーチャージャーとは?

 日本でも2010年頃に自動車メーカーや充電に関する電力会社などの企業連合により、CHAdeMO協議会を設立。統一規格を作り、世界標準にすることを試みていた。

 一方で、テスラは独自の充電設備を開発し、世界へ拡充する計画を進めてきた。メーカー自ら充電器も開発するのは異例のことである。

 その中でできたのが「スーパーチャージャー」であり、短時間で急速充電できる技術は評判が高かった。

 CHAdeMOの2倍以上の出力を誇り、今後もモデル3用として250kWのさらに高性能な整備をはじめている。

 出力が大きい分、短時間での充電が可能で、モデル3なら15分で275km分の充電が可能と、テスラのWebサイトで紹介されている。

●今後にかかる期待

 GMのユーザーは2024年からテスラの充電ネットワークに参加できることになる。今回の提携で数百万人のユーザーが増えることとなる。

 今後も米国だけでなく、他のEV企業がテスラの充電ネットワークに参加することも考えられる。

 本社をオランダに置く多国籍企業の自動車大手ステランティスも、テスラが開発した北米充電規格(NACS)への参画について、検討を進めているという報道もある。

 テスラCEOのイーロン・マスク氏は、スーパーチャージャーを採用する企業が増えても、テスラが有利になるようなことはせず、あくまでも公正さを保ち、EVを普及させることを優先すると約束している。

 EV販売は今後も競争は過熱するが、充電規格の面でテスラが1歩リードしたことは間違いないだろう。(記事:森泰隆・記事一覧を見る

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