セコム、強固なセキュリティの電子契約サービス 簡単操作で本人確認

2022年10月22日 09:33

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「セコムWebサイン」サービスの流れ(画像: セコムの発表資料より)

「セコムWebサイン」サービスの流れ(画像: セコムの発表資料より)[写真拡大]

 セコムのグループ会社であるセコムトラストシステムズ(東京都渋谷区)は21日、電子契約サービス「セコムWebサイン」の発売を開始した。簡単な操作で安全に電子契約を締結できるもので、データは24時間365日監視するセキュアデータセンターで預かる。テレワーク普及で電子契約サービスの需要が高まっていることを受けてリリースした。

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 名刺などで本人確認を行い、取引先を登録。契約書の内容を確認して署名ボタンを押せば取引先に自動でメールが送信される。先方が折り返し署名ボタンを押せば、契約締結が完了する。アップロードしたファイルは強固なセキュリティのセコムデータセンターで保管。利用者はいつでも内容を確認できる。

 初期費用は無料で月額基本料金が2万2000円。契約書アップロードごとに220円の従量課金となっている。PDFの編集機能は1IDあたり165円。追加ディスクの購入は10GBあたり月額550円という料金体系だ。

 同サービスは、証拠力の高い「当事者署名方式」を採用している。契約の当事者本人に電子証明書を配布し、双方が電子署名を行う。契約書のPDFそのものに合意の証拠となる電子署名が組み込まれるため、万が一係争が生じた場合、契約書単体を調べれば同意の記録が確認できる。尚、「事業者署名方式」の電子署名の場合は、契約書単体の検証で同意の記録は確認できない。

 「セコムWebサイン」の強みは、認証局を長年運用するセコムトラストシステムズの運営である点だ。認証局の中でも最上位の「ルート認証局」をはじめ複数の認証局を運用している。ルート認証局は、外部機関の監査を受けずに正当性が証明できる。それ以外の認証局は、ルート認証局を含む上位の認証局が発行した証明書により正当性が証明できる、「中間認証局」となる。

 同社は、電子証明書、タイムスタンプを1社で提供できる国内唯一の事業者。10年以上電子契約事業を展開しており、約30万IDの利用実績がある。

 新型コロナウイルスの影響で企業のテレワークが急速に普及した。DX推進の機運もあり、電子契約サービスの導入企業が増えている。2020年度の電子契約サービスの市場規模は前年度比72.7%増の110億7000万円(ITR調査)。今後も成長が続くと予想される。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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