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米国のインフレ、一服の兆しか!?
●米国長期金利の上昇が一服
米国の長期金利の指標となる米国10年債の利回りが、約1カ月ぶりに2.8%台の低水準で推移している。
【こちらも】下落傾向の続く米国株! 今後の行方は!?
米国株はS&P500・ナスダックともに2カ月近く下落を続けている。だがここにきて5月25日と26日に連続で上昇し、インフレがピークアウトしたとの見方もあり、安心感が広がっている。
ウクライナ情勢と中国の新型コロナ感染拡大によるロックダウンなど、まだまだ不安要素は解消されたわけではないが、インフレ懸念が後退し、相場も新たな局面へと移るのか?
●FOMC議事要旨
25日にFRB(米連邦準備理事会)が発表した5月3、4日のFOMC(連邦公開市場委員会)議事要旨では、6月と7月の会合で0.5%の利上げを行う可能性が高いとの認識を共有していることが分かっている。
概ね市場の予想通りの内容だったと言える。
議事録では、ウクライナ情勢と中国のロックダウンが経済状況へ与える悪影響を懸念している。秋以降の利上げペースについては、その時に利上げを続けるか停止するかは“真の問題”としている。
●インフレは一服するのか?株価は上昇するのか?
今回はインフレ一服と言うよりは、長期金利の上昇が一服したというだけである。
だが長期金利が買われているということは、米国の景気後退が意識されているというサインでもある。
今回のFOMC議事要旨で、秋以降には景気が後退し、利上げペースを緩めるか停止せざるを得なくなるだろうという予測が大方の見方となっている。
5月11日に発表された4月の消費者物価指数(CPI)も伸び率が鈍化していた。だが6月もその傾向が続くかは今のところ分からない。物価目標の2%も大幅に上回っている。
インフレが一服したと見るのは時期尚早とも見えるが、市場はその先を見据えている。
景気後退が意識されれば、FRBもバイデン政権も何らかの策を打たざるを得ないことになるだろう。
そうなれば、今度は株価上昇要因となる。インフレのピークがいつかよりも、早くも景気刺激策への期待が高まっていると言えるだろう。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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