シャドーイングで英語の発音を良くするためのコツ

2021年3月8日 07:27

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 英語学習の方法としてシャドーイングは有名だ。実際に試みたことがある人も少なくないのではないだろうか。ただ、発音向上が目的なら、やみくもに行っているだけでは不十分である。ここでは、シャドーイングによって発音を効率よく向上させるためのアイデアをお伝えしたい。

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■自分の声を録音する重要性

 発音を向上させたいのなら、自分の声を録音することが大切だ。シャドーイングの際に、自分の発する声を録音しておくと、後からお手本の英語と聴き比べ、客観的に自分の発音を分析できる。

 ただ、録音の重要性は知りつつも、自分の声を聞くことに抵抗を感じ、実際にやっている人はそう多くないだろう。しかし、やるとやらないのとでは、その後の上達スピードに大きな違いが生まれる。先にも述べたとおり、録音して自分の英語を聞くことは、自分の発音が人にはどう聞こえるかを客観的に知ることである。

 録音された自分の声を聞くことに抵抗があるのは、自分の思っている声とギャップがあるからだろう。つまり、自分の内部にこだまする声と、他人の耳に届く自分の声は、同じではないということだ。英語の発音でも同じことで、自分の意識と実際の音声の違いを正確に把握しないと、自分が気づいていない悪い癖があったとしてもいつまでも直らない。

 録音することによって妙な癖があることに気づくこともあるだろう。もしくは、発音したつもりの音がしっかり発音できていないことを発見するかもしれない。最初はショックかもしれないが、すぐに慣れて、どこをどう改善すればお手本に近づけられるかを、冷静に分析できるようになる。人に聞かせるわけではないのだから、億劫がらずにぜひチャレンジしてもらいたい。

■自分の口元を視覚的にチェック

 動画を素材にシャドーイングをするなら、録音の用意と同時に鏡も用意したい。シャドーイングする自分の口元を確認するためだ。録音だけではお手本との違いを音でしか判断できないが、鏡を見ながら行うことにより、視覚的にも把握できる。

 鏡ではなく、自分のシャドーイングする姿を録画することでもよい。録音より抵抗感がさらに高くなるかもしれないが、スマホがあれば簡単に録画できるのだからチャレンジしてみよう。

 ネイティブスピーカーと比べると、英語を話す時の口の大きさや形に違いがあることに気づくだろう。自分の口は思ったほど大きく開いていないことを発見するかもしれない。それは、英語を話そうとしつつ、まだ日本語を発音するのと同じような仕方で英語を発音しようとしているからだ。こういう違いを認識して練習するかどうかで、上達のスピードに大きな違いが出る。

■発音の向上には時間がかかる

 発音練習は筋トレと同じようなものだ。1~2日のトレーニングでシックスパックにならないのと同様に、短期間の練習で発音が劇的に向上するわけではない。継続こそが力なのである。

 しかし、肩肘張って練習する必要はない。どうせ時間がかかるのだから、スキマ時間の有効活用とでも考え、肩の力を抜いて取り込んでいこう。日々のルーティーンにすることができれば、発音は向上したも同然だ。(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る

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