1月のバイト・パート時給、マイナビは2年7カ月ぶりマイナス 北・西日本で厳しく

2021年2月13日 08:32

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 求人サイトを運営する各社が2021年1月度のアルバイト時給動向を発表し、ディップやリクルートでは前年同月比プラスとなった一方、マイナビは2年7カ月ぶりにマイナスとなるなど、結果の分かれる月となっている。

【前月は】12月のアルバイト時給、リクルートやマイナビ調査で過去最高を更新

■アイデムは東高西低

 3日、アイデムが「パート・アルバイトの募集時平均時給」を発表した。東日本エリアの平均時給は前年同月比92円増の1,189円、このうち関東4都県(東京、神奈川、埼玉、千葉)の平均時給は同93円増の1,209円だった。

 大分類の職種で大きくプラスだったのは専門・技術職(東日本の時給:1,622円、前年同月比:200円増、関東4都県の時給:1,619円、前年同月比:217円増、以下同じ)など。反対にマイナスだったのは飲食サービス職(991円、27円減、1,012円、19円減)や製造関連・ドライバー職(1,056円、11円減、1,076円、16円減)など。

 西日本エリアの平均時給は同85円減の1,088円、このうち関西3府県(大阪、兵庫、京都)の平均級は同78円減の1,114円だった。大分類の職種でプラスだったのは事務職(西日本の時給:999円、21円増、関西3府県:1,007円、18円増)など。専門・技術職は西日本では大きくマイナス(1,345円、78円減)だったが、関西3府県では小幅のプラス(1,390円、9円増)となっている。

■ディップは3カ月ぶりにプラス

 10日、ディップが「アルバイト平均時給調査」を発表した。全国の平均時給は前年同月比46円増の1,153円となり、3カ月ぶりにプラスとなった。

 職種別で時給が上がったのは事務的職業の事務・データ入力が1,367円(前年同月比:233円増、以下同じ)、専門的職業の調査業務が1,489円(280円増)、サービスの職業のモデル・エキストラ・芸能関連が2,438円(573円増)、教育の職業の塾講師・家庭教師が1,785円(383円増)、教師・講師・インストラクターが1,588円(191円増)、試験監督・添削が1,603円(257円増)など。

 反対に下がったのは、専門的職業の看護・介護が1,154円(503円減)、販売の職業の専門ショップが962円(162円減)、サービスの職業の点検・技術が1,033円(107円減)など。

 地域別では関東が前年同月比44円増の1,200円、東海が同19円減の1,063円、関西が同116円増の1,254円、九州が同14円増の1,003円と、東海だけマイナスとなっている。

■リクルートは前年同月比のプラス幅が拡大傾向

 同日、リクルートジョブズが「アルバイト・パート募集時平均時給調査」を発表した。3大都市圏(首都圏、東海、関西)の平均時給は前年同月比13円増の1,095円となり、プラス幅は20年11月を底に2カ月連続で拡大(11月:0.7%増、12月:1.0%増、1月1.2%増)した。

 職種別で時給が上がったのは、販売・サービス系のチラシ・パンフレット配布が1,328円(前年同月比:62円増、以下同じ)、製造・物流・清掃系の製造・生産(重工業除く)が1,196円(102円増)、営業系の営業が1,357円(69円増)、専門職系の塾講師が1,538円(274円増)など。

 反対に時給が下がったのは、販売・サービス系のキャンペーンスタッフが1,251円(74円減)、製造・物流・清掃系の構内作業(フォークリフト等オペレータ)が1,242円(97円減)など。

 地域別では、首都圏が前年同月比15円増の1,145円、東海が同4円増の1,007円、関西が同28円増の1,078円となり、3地域ともプラスが続いている。

■マイナビは2年7カ月ぶりにマイナス

 12日、マイナビが「アルバイト・パートの平均時給レポート」を発表した。全国平均時給は前年同月比8円減の1,106円となり、2年7カ月ぶりにマイナスとなった。

 職種別で時給が上がったのは、教育の試験監督・採点・アドバイザーが1,269円(134円増)、営業の営業が1,602円(100円増)、イベント・キャンペーンのアンケート・調査・企画が1,547円(300円増)、飲食・フードのその他飲食フードが1,088円(152円増)など。

 反対に時給が下がったのは、販売・接客・サービスのカウンター業務が1,079円(119円減)、家電量販店が1,054円(102円減)、教育の家庭教師が1,479円(278円減)、営業のルートセールスが986円(194円減)、エンジニア・サポート・保守のテクニカルサポート・保守・テスターが1,383円(106円減)、クリエイティブ・編集の映像/音楽制作・フォトグラファーが985円(229円減)、医療・介護・保育の薬剤師・登録販売者が1,070円(211円減)、工場・倉庫・建築・土木の食品製造・加工が946円(161円減)など。

 地域別では、北海道・東北が前年同月比36円減の957円、関東が同14円増の1,195円、甲信越・北陸が同10円増の992円、東海が同12円減の1,058円、関西が同17円減の1,093円、中国・四国が同41円減の959円、九州・沖縄が同51円減の953円となり、関東と甲信越・北陸以外で厳しい状況となった。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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