バスキュールとJAXAの宇宙放送局、ISSから年越しにライブ配信 カウントダウンも

2020年12月1日 13:30

印刷

宇宙からのライブ配信によるカウントダウン映像の想像図 (c) KIBO宇宙放送局

宇宙からのライブ配信によるカウントダウン映像の想像図 (c) KIBO宇宙放送局[写真拡大]

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月24日、バスキュール(東京都港区)と共同で、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」に開設したスタジオ「KIBO宇宙放送局」での第2回番組配信を、12月31日から翌年1月1日にかけて実施すると発表した。

【こちらも】水星探査機「みお」が金星スイングバイ JAXAが3機による金星同時観測に成功

■野口聡一宇宙飛行士も参加

 第2回番組配信では、ISSへのドッギングを成功した世界初の民間商用有人宇宙船「Crew Dragon(クルードラゴン)」の宇宙飛行士・野口聡一氏のもとに、地上からのツイートを届ける。宇宙と地上が双方向につながるディスプレイが使用され、互いの表情が確認可能だという。

 カウントダウン映像も宇宙からライブ配信される。さらには、ISSから届くリアルタイムの地球映像とポケモンがコラボレーションし、宇宙空間から新しいかたちのエンターテイメントに挑戦するという。

■超高画質ライブ配信の実現目指す

 「KIBO宇宙放送局」は、バスキュールとスカパーJSAT(東京都港区)が、JAXAの「共創型研究開発プログラム(J-SPARC)」におけるプロジェクトの一環として実施する。J-SPARCは新しい発想の宇宙関連事業の創出を目指し、ISSにスタジオを開設することで、JAXAとともにメディアプラットフォームの実現を推進するという。

 日本実験棟「きぼう」からの双方向ライブ配信や、AR(拡張現実)による映像配信が行われ、リアルタイムでISS船内や丸窓からの地球の映像が映し出されるという。

 KIBO宇宙放送局は8月12日に世界初の技術実証を実施し、「KIBO宇宙放送局開局特番~WE ARE KIBO CREW~」として放送。一般の市庁舎や企業も参加した。2022年以降は新たなフェーズに突入し、超高画質ライブ配信の実現やクリエーターや企業と共同でのコンテンツ事業を展開するとしている。(記事:角野未智・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事