【ドル円・8月第4週】106円後半に分厚い壁、売り目線が妥当か【テクニカル分析】

2020年8月29日 18:56

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 今週のドル円について、「106円後半に分厚い壁、売り目線が妥当」このような結論となった。

【前週は】【ドル円・8月第3週】短期は下方向へ 取引機会はどこに?【テクニカル分析】

●マクロ環境のドル円
●ミクロ環境のドル円

 本記事では、ローソク足チャートからテクニカル分析を行い、ドル円の来週の展望を考える。

 また、今週の分析に関しては日足以下「ミクロ環境」に特化してお届けする。「マクロ環境」前週の記事を参考に。

【ミクロ環境】先週は若干強い反発が見られた

 先週のシナリオとしては、「週明けから一辺倒に下がるのは難しい」とした。実際に、週明けからドル円は買われる展開を見せている。

 やはり、過去数十年の強いレジスタンス領域(水色ボックス)を目前に控え、売り目線と言えど「数十年間の買い支え」は意識されている様だ。

 同時に、ミクロ視点からも、もう一段の下落は大きなレジスタンス領域を下抜けを意味する。

 次に下落が進行すれば、もう一段ではなく、数段の円高ドル安を視野に入れるべきだろう。

【ミクロ環境】時間足では一時的にドル円の強さも見えた

 週明けから想定通り買われたドル円、しかし想定以上に買われた事も重要だ。

 先週の値動きでは、ヘッド&ショルダーを4時間足で形成し、再度下落を進行させる予想をしている。

 実際には、僅かに右肩の高値を上回る形で「戻り高値」を形成した。
 
 しかし、やはり「戻り高値」。上髭の陽線→大陰線を付け大幅の下落を寄付きに見せた。冒頭でお伝えした通り、売り目線が妥当な展開だ。
 
 上髭の陽線→大陰線の強い下落と、過去の高値を見ると上記の価格レンジが短期的な天井圏として意識されている。

 タイトルにある通り、106円後半~107円前半が当面の天井圏として予想できる。今後、同水準を試してきた段階では、戻り売りを検討したい。

 
 下目線のドル円では、もう一つ、売り戦略の目安がある。赤色のラインを描写した部分だ。

 この水準は、112円から順当にドル円の高値を切り下げたラインと同様の角度だ。ドル円は重要なトレンドラインの「角度」がしばしば意識される性質がある。

 今週のドル円が週明けから買われた際、平行チャネルを形成した。この形は戻り高値を作るパターンとして知られている。

 赤色ラインに接すると、上髭を形成し、大陰線の大幅下落を見せている。来週以降に売りを考える場合は参考になるだろう。(記事:ゆうき@FX系ライター・記事一覧を見る

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