札幌のファッションビル「ススキノラフィラ」跡、東急不動産などが複合開発へ

2020年6月26日 10:34

印刷

 札幌市の繁華街すすきのの玄関口に当たる中央区南4条にあったファッションビル「ススキノラフィラ」跡に、東急不動産などにより、ホテルや商業施設、シネマコンプレックスで構成する複合商業施設が建てられることになった。既存ビルの解体工事は始まっており、東急不動産は2023年秋ごろの開業を目指している。

【こちらも】札幌「ススキノラフィラ」閉店、新ビル建設へ 地域活性化の起爆剤となるか

 計画地はすすきの交差点に面した約5,200平方メートル。「札幌すすきの駅前複合開発計画(仮称)」と銘打ち、東急不動産のほか、地権者のイトーヨーカ堂、竹中工務店、地元のアインファーマシーズとキタデンが参画する。

 施設規模など詳細はまだ定まっていないが、地下を含めた下層に総合スーパーの「イトーヨーカドー」を核店舗とする商業施設、中層に直営劇場として北海道内初出店のシネマコンプレックス「TOHOシネマズ」、上層に札幌市でホテル経営の実績を持つ「東急ホテルズ」が入る。

 ススキノラフィラは地下3階、地上8階建ての延べ約5万5,000平方メートル。1974年に札幌松坂屋として開業したが、1979年にヨークマツザカヤ、1994年にロビンソン百貨店札幌店と変遷。ロビンソン百貨店が撤退した2009年から、ススキノ十字街ビルが専門店で構成するファッションビルのススキノラフィラとして営業してきた。

 現地は観光スポットや商業施設が並ぶ大通エリアに近く、国内外の観光客でにぎわってきた。その中でススキノラフィラは地域のランドマークになっていたが、建物の老朽化が進んで耐震基準に適合していないことから、5月で閉館し、再開発が模索されていた。

 東急不動産は札幌市営地下鉄のすすきの駅直結という利便性を生かし、すすきのでの多様な時間の過ごし方を提案できる複合施設を目指す。(記事:高田泰・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事