米ISM製造業やサイバーマンデーへの期待【クロージング】

2019年12月2日 16:02

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記事提供元:フィスコ


*16:02JST 米ISM製造業やサイバーマンデーへの期待【クロージング】
2日の日経平均は大幅反発。235.59円高の23529.50円(出来高概算9億4600万株)で取引を終えた。先週末の米国市場は短縮取引ではあったが、NYダウが112ドル安となり、この流れからこう着相場が意識されていた。しかしながら、今年のブラックフライデーはオンラインでの売上高が74億ドル(約8100億円)に達する見通しと伝えられるなど、米年末商戦の出足好調が安心感につながった。また、中国の11月製造業PMIが市場予想に反し、景況拡大と悪化の分かれ目となる50を7カ月ぶりに上回ったことを材料視。さらに、円相場がやや円安に振れて推移していること等も材料視されるなか、日経平均は寄り付き後速い段階で23500円台を回復。その後は狭いレンジ取引が続いていたが、中間配当の再投資に伴う需給面の下支えもあり、高値圏での底堅い相場展開だった。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が全体の7割を超えている。セクターでは、原油先物相場の下落影響から鉱業、石油石炭が冴えない他は、31業種が上昇。海運、ガラス土石、繊維、卸売、水産農林、医薬品が堅調。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、テルモ<4543>、信越化<4063>が堅調。

日経平均は寄り付き後の早い段階で23500円を回復すると、その後は高値圏での底堅い値動きが続いた。米ブラックフライデーが好調と伝わる中で、週初のサイバーマンデーへの期待感も高まっているだろう。また、中国の製造業PMIが予想外に判断の分かれ目となる50を上回ったことが、買い戻しを誘う格好となったようである。その他、週明けの米国市場では11月のISM製造業景況指数の発表が予定されている。足元では景気拡大・縮小の節目となる50を3カ月連続で下回っているが、10月については9月からは改善していた。先週発表された7-9月の米実質国内総生産(GDP)改定値は、速報値から上方修正されていたこともあり、11月の製造業PMIが50を回復してくるとの思惑が、より買い戻しを誘う流れにつながったとみられる。

指数インパクトの大きいところを見る限りでは、225型の先物主導によるインデックス売買が中心である。しかし、その中でも、需給状況が良好な銘柄には買い戻しの流れが強まりやすいと考えられる。また、マザーズ指数は時価総額上位銘柄が上げ一服となっているため、指数は小幅に反落となっている。ただし、足元の急ピッチのリバウンドに対する一服といったところであり、一方で中小型株については出遅れ感の強い銘柄を見直す動きに広がりがみられている。米中協議の不透明感から積極的な上値追いには慎重になりやすいところであるが、リスクオン状態が続く局面においては、より出遅れ銘柄を探る動きが強まりそうである。《CN》

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