イルイット、2020年春夏コレクション発表 “花束”とヒップホップを着想源に、力強く

2019年10月19日 10:09

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記事提供元:ファッションプレス

 イルイット(ILL IT)は、2020年春夏コレクションを「Rakuten Fashion Week TOKYO 2020 S/S」2日目の2019年10月15日(火)に、表参道ヒルズ・スペースオーにて発表した。

■ヒップホップなど音楽からの影響

 コレクションのデザインを考えるにあたり、必要不可欠なものは音楽であるという、デザイナーの工藤亮一。中でもヒップホップミュージックからの影響が色濃く、その他パンク、ロックミュージックとミクスチャーした要素をデザインに反映させている。

 今回のショーでは、ランウェイでのコレクション発表の他、OZworld aka r'kuma、CHICO CARLITO、KVI BABA、KLOOZといったアーティストがライブパフォーマンスを実施。また、ランウェイには、ラッパーのSALUなどがモデルとして登場。表現形式にとらわれることなく、自身の世界観を自由に表現した。

■“花束”がテーマ

 今季のコレクションテーマは「– bouquet –」。大切な人からもらった“花束”が着想源となっている。象徴的な“花束”のプリントは、シャツやTシャツに用いられた。美しくも、エネルギッシュさも感じられる花々のプリントには、ラップのリリックのごとく止めどなく羅列されたテキストプリントが重ねられている。プリントを配したピンクのシャツのインナーに、同じプリントのTシャツを重ねたスタイリングは、あえて同柄をレイヤードすることで主張を強調しているかのようだ。

■ベルトのディテール

 また、ベルトのディテールも散見された。オーバーサイズのコートには、ウエストベルトを2本配し、袖にもベルトを施すことでシルエットに緩急をもたらしている。また、パンツの裾にも細いベルトをあしらい、裾をしぼるようにして着用したルックも。組み合わせたメッシュのトップスや、スタッズ・ファスナーを多用したジャケットも相まって、ボンデージスタイルを彷彿させる仕上がりになっている。ヒップホップから連想されるストリートテイストに異なる要素を折衷させた、印象的なルックだ。

■ノイジーな白黒のテキスタイル

 イバラのようなモチーフを総柄プリントにしたカットソーやパンツは、黒と白のシャープなコントラストをモチーフが際立たせ、ノイジーな雰囲気を漂わせている。また、白と黒が入り混じるような模様のジャケットやパンツ、白から黒へと移り変わるグラデーションのシャツは、その無機質さが退廃的なムードを描き出す。

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

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