民間初の月面着陸を目指すSpaceIL、探査機が打ち上げ成功

2019年2月24日 20:53

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記事提供元:スラド

AC0x01 曰く、 民間初の月面着陸を目指すイスラエルの民間団体 SpaceIL の探査機「Beresheet」が22日、SpaceXのFalcon 9ロケットで打ち上げられ、月を目指す予定軌道に投入された(TechCrunch Japanの記事soraeの記事)。

この探査機は元々、民間初の月面着陸を競うGoogle Lunar XPRIZEのために開発されていたものだ。コンテストが昨年3月に打ち切られた後も、SpaceILでは独自に探査計画を継続していた。計画が順調に進めば同機は4月にも月面着陸を行う。

Beresheetの予算は1億ドルで、打ち上げも通信衛星の打ち上げへの相乗りという形がとられるなど、月面着陸ミッションとしては史上最も廉価なものとなっている。これまで月面着陸に成功したのはソ米中の3か国のみであり、成功すればこれに続く快挙となる。

 今回の打ち上げミッションではインドネシアの通信会社PT Pasifik Satelit Nusantara(PSN)の通信衛星「Nusantara Satu」がメインのペイロードとなっている(PDF)。打ち上げコストを下げるため、Nusantara Satuは相乗りできるように設計されたという。Beresheetに加え、米空軍研究所(AFRL)の実験的な宇宙機「S5」も相乗りしていた。打ち上げから約34分後に切り離されたBaresheetは自力で月を目指す。

なお、打ち上げに使われたFalcon 9ロケット第1段は昨年7月のIridium-7ミッションと10月のSAOCOM 1Aミッションで使われたものだ。今回も大西洋上のドローン船「Of Course I Still Love You」に着陸し、回収に成功している。

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